実は健康に良い!? 裸で寝るメリットと注意点

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いよいよ本格的な夏がやってきました。夜はあまりの寝苦しさに「裸で寝たい!」と思う人も少なくないのでは。「裸寝」は日本では珍しい習慣ですが、意外と健康に良いポイントがあるようです。

著書『脱パンツ睡眠』においてパンツを脱いで寝ることのメリットを提唱している、五輪橋マタニティクリニックの丸山淳士先生にお話を伺いました。

■「無拘束」状態で安眠&基礎代謝アップ!?



──裸で寝ることによって、どのようなメリットが得られるのでしょうか?

「裸で寝るということは、衣服をまとわない『無拘束』の状態です。無拘束の状態をつくり出すことにより、副交感神経が優位になって、リラックスすることができます。また、布団を直接肌にかけると布団と肌の間にある空気の層が身体全体を包み込み、体温維持にも役立ちます。空気は熱を伝えにくい性質を持っているので、身体の熱が拡散しないようにしてくれるのです。

『裸寝』は基礎代謝にも良い影響を及ぼします。基礎代謝とは、生命維持のために睡眠中も行われ続けているカロリー消費を指し、1日分のカロリーの大部分は睡眠時に消費されています。裸で寝ると衣服による拘束がなくなり、寝返りの回数が増えます。寝具で圧迫されている部分は血行が悪く低体温になりますが、反対側の血管は拡張して血行が良くなります。この繰り返しで血液の循環が良好になり、代謝が効率良く進行するのです」

──裸で眠る際、室内環境で気を付けることを教えてください。

「肌と寝具が直接触れるため、吸湿性の良い、アレルゲンの少ない敷布とシーツを使用してください。吸湿性の悪い寝具を使用すると、身体に汗などの水分が付着し、体温の低下を招きます。また、人間の体温は外気温が変わっても常に一定なため、布団と肌の間にある空気の層を確保していれば外気温に気をつかう必要は減りますが、暑さ・寒さなどは外気の状態に応じて掛け布団で調節するようにしましょう」

■欧米の「裸寝」は衣服の違いが由来



──欧米などでは裸で寝る人も多いそうですが、「裸寝」が一般的な国とそうでない国との違いは何なのでしょうか?

「衣服文化の違いです。衣服には2種類の分類があります。1つは、和服のようにぐるぐると身体に巻き付ける、すっぽりとかぶるなどして着用する農耕民族の『開放型衣服』、もう1つは西洋型と呼ばれ、身体に密着し、どんな動きをしても脱げることのない狩猟民族の『閉鎖型衣服』です。

開放型は活動的ではありませんが、副交感神経が優位になるため疲労しにくいという特徴があります。一方、閉鎖型は活動に適していますが、交感神経の興奮が強く緊張状態が続くため、疲労が蓄積するという特徴があり、欧米の方など閉鎖型衣服の民族は裸で寝ることが多いようです」

──睡眠に悩むALICEY読者にメッセージをお願いします。

「例えば、靴が外を歩くために必要なもので、寝る時には脱ぐものであるように、衣服は本来、活動時以外は必要なものではありません。衣服を着ないと眠れないというのは思い込みの一種にすぎず、衣服に拘束されずに眠ることは、良質な睡眠をとるための1つの方法なのです。十分に休養し、次の日に自分の持てる力を存分に発揮するために、ぜひ『裸寝』を試してみてください」

「裸寝」は身体を衣服から解放し、リラックス状態をつくることでさまざまなメリットをもたらしてくれるのかもしれません。衛生的に行うために清潔な寝具を使い、身体が冷えないよう適温を保つことを心がけて、実践してみてはいかがでしょうか。

(五十嵐綾子+ノオト)

<取材協力> 五輪橋マタニティクリニック