米フェイスブックが先ごろ発表した2017年4〜6月期の決算は、売上高が前年同期比45%増の93億2100万ドルとなり、四半期として過去最高を更新した。また純利益(最終利益)は同71%増の38億9400万ドルで、こちらも過去最高の利益だ。

 フェイスブックの売上高は、創業以来一貫して伸び続けている。純損益は、2012年の上場後、いきなり2四半期連続で、1億5700万ドルと5900万ドルの赤字を出した(ドイツStatisticのインフォグラフィックス)。しかしその後は、おおむね右肩上がりで推移しており、同社は今や絶好調。この決算を受け、同社株は翌日に大幅上昇し、上場来高値を更新した。

[JBpressの今日の記事(トップページ)へ]

モバイルが懸念された時代は過去のもの

 同社が上場した2012年は、スマートフォンなどのモバイル機器の利用者が急速に増えている時期だった。このため、パソコンのウェブページに比べ、画面の表示の小さなモバイルで、どのように広告収入の伸びを維持できるのか、と投資家が懸念した。

 そうした中、「フェイスブックは、パソコンのウェブページよりも、モバイル経由のアクセスが増加しているという事実を認識しながら、上場前にそれを一部の優先的な投資家にだけ開示していた」として、この問題は、訴訟にまで発展した。

 懸念の払拭を狙い、同社のマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は当時、モバイルの成長性を強調。「モバイル機器の利用者は、パソコン利用者よりもソーシャルメディアの利用頻度が高く、モバイル事業は大いに拡大する。そのための投資も積極的に行う」など、投資家の説得に努めていた。

87%がモバイル広告

 しかし、こうした状況は、今や過去のものになったようだ。この4〜6月期の業績を見ると、同社のインターネット広告事業の売上高は91億6400万ドルで、そのうち、モバイル広告が占める比率は約87%。この比率は1年前の84%から拡大している。

 こうしてモバイルの比率が増えているにもかかわらず、過去最高の売上げと利益を達成。モバイルへの移行が、同社の成長の支えになっていることを示しているというわけだ。

「Messenger」「WhatsApp」「Instagram」も好調

 そして、同社の利用者数は今も拡大を続けている。先ごろ同社は、フェイスブックの月間利用者数が20億人に達したと発表していたが、今回の報告によると、その数は20億1000万人となっている。

(参考・関連記事)「フェイスブック、利用者数が20億人に到達」

 さらに同社には、モバイル機器で利用されることが多いサービスが、ほかに3つある。メッセージングサービスの「Messenger」と「WhatsApp」、写真共有の「Instagram」だ。そして、これらの月間利用者数は、それぞれ、12億人、13億人、7億人だ。

 ドイツのスタティスタのリポートによると、世界で利用者数が多いソーシャルメディアの上位5サービスは、フェイスブック本体と、上述した3つのフェイスブック傘下サービス、そして中国テンセントホールディングス(騰訊控股)の「WeChat(微信)」。

 スタティスタは、このリポートで、世界で人気の上位5サービスの4つがフェイスブックのサービスで、同社は間違いなく世界のソーシャルメディア市場を支配していると、報告している。

筆者:小久保 重信