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KDDIは8月1日、2018年3月期第1四半期の決算を発表した。売上高は前年同期比6%増の1兆1987億円、営業利益は同2.3%増の2814億円で増収増益。主力のモバイル通信事業が順調で利益を伸ばした。同社の田中孝司社長は、年間計画達成に向けて順調な業績だとアピールしている。

通期では売上高は4兆9500億円、営業利益は9500億円を計画しており、進捗率はそれぞれ24.2%、29.6%だった。EBITDAは4245億円で進捗率は27.7%。前年同期に比べた増益額は63億円で、モバイル通信料収入が58億円、付加価値ARPA収入が62億円、ビジネス領域が23億円の増収だったが、「来期以降の成長に向けた戦略コスト」(田中社長)で50億円の減収となり、全体の利益を押し下げた。

この戦略コストは、会員制サービス「au STAR」に含まれる「三太郎の日」といったリテンションコストが中心。通期では500億円の戦略コストが想定されており、今後さらに戦略コストを投入していく計画だ。

モバイル事業を含むパーソナルセグメントは売上高が同5.9%増の9194億4300万円、営業利益が同0.7%増の2220億6400万円。「auでんき」などのエネルギー事業で電力小売販売原価や販売手数料などの増加が利益を縮小したが、増益は確保した。

au契約数は2496万契約となり、前年同期に比べて減少したが、連結子会社のUQコミニュケーションズなどのMVNO契約数が前年同期の16万契約から107万契約に拡大。両社を合わせた「モバイルID数」は29万増の2603万契約だった。

モバイル通信料収入は、au単体で前年同期比15億円増の4485億円、MVNO収入を含めると同58億円増の4533億円となり、全体では安定的な成長となった、としている。通信ARPAは同2.8%増の5970円となり、データ通信利用の増加が奏功した。月間のデータ利用量の平均は、これまでの3GB程度から、第1四半期には4GBを突破。20/30GBの大容量プランの契約者も増加しており、大容量データのニーズが拡大しているという。

au契約数について田中社長は「右肩下がりで、主たる原因はMVNO流出」と認めるが、第1四半期は各社の学割の影響で家族全体の流出が大きなインパクトとなったと分析する。

7月から申し込みを開始した段階的にデータ容量が増加する「auピタットプラン」、大容量プランの「auフラットプラン」の新料金プランは、端末購入者の83%が選択し、割賦契約の84%が新たに提供する「アップグレードプログラムEX」を利用するなど、利用者は順調に拡大。受付開始後半月で45万契約を獲得した。田中社長によれば、新プラン提供で、Android端末購入をともなう新規・機種変更をするユーザーが約5割増加し、MNP利用者は2倍になったとのこと。

新料金プランは全体では値下げとなり、契約者の増加で「通信ARPAは下がる方向に向かう」と田中社長。新プラン契約数は「予想通り」(同)だが、予想よりも「auフラットプラン」の契約が多いそうだ。収益に対する影響は「もう少し時間が経たないと分からない」(同)としている。

コンテンツサービスなどの「付加価値ARPA」は前年同期比19.1%増の560円と順調に拡大。Eコマースなどの売上を含む「au経済圏」では流通総額が4060億円に達し、通期目標の1兆7000億円に向けて順調に進捗。ショッピングモールサービス「Wowma!」は、店舗数拡大策が功を奏して店舗数は同1.8倍、流通額は2.8倍と大幅に拡大した。

海外事業では、ミャンマーにおける通信事業が2014年7月のサービス開始以来、契約数が4倍の約2400万契約まで拡大。1.8GHz帯の免許を取得したことで本格的なLTEサービスをミャンマー3大都市で開始し、ミャンマーで初めて4×4MIMO技術を使った下り最大150Mbpsのサービスを提供するなど、事業拡大を押し進めた。

田中社長は、通期目標達成に対して自信を見せ、来期以降の成長に向けた施策も実施した点を強調。MVNO拡大によるau事業の圧迫についてもau経済圏の拡大による「ライフデザイン事業」の推進によって安定的な成長を目指していく考えを示している。