打ち上げ花火には、小さいものから大きなものまでいろいろな大きさの花火があり、尺玉と言われる直径約30cmの花火玉は上空で約320mの大輪を咲かせる人気の花火玉です。尺玉でも十分迫力のある花火が見られるのですが、毎年7月末週の土曜日に開催される桑名水郷花火大会では、上空で約480mにも広がる二尺玉(直径約60cm)を数多く使い大迫力のスターマインが見られるということで、近年知名度が上がっています。そこで噂の「NTN超特大仕掛」とは、一体どのようなスターマインなのか確かめてきましたので、レポートします。

桑名水郷花火大会

https://kanko.city.kuwana.mie.jp/pickup/hanabi/

会場は、三重県桑名市の揖斐川河畔(鍋屋堤)です。

近鉄桑名駅に到着し連絡橋の階段を上がると、NTN株式会社の広告を発見。



桑名駅から会場へは、歩いて20分程かかりますが、歩道も広く平たんな道なので楽に行くことができます。



現地の観覧席で配っていたパンフレットはこちら。



この花火大会では、各プログラムにつき団体・企業などの協賛金によって提供する花火という形式で行われました。例えば、複数の企業がお金を出し合って協賛しているケース。



桑名の花火を盛り上げ隊の協賛で、約1分間のスターマインが上がりました。



スターマインと二尺玉を合わせて協賛しているケース。



下から吹き上がるトラの花火付きで、1度に多くの玉を打ち上げる短めのスターマインでした。この場面の直後に……



スターマインの幅一杯に広がる二尺玉、この日初の巨大な花火に会場からも驚きの声が沸き上がります。



この花火大会では、水面に開く花火を間近で見られる水中スターマインもありました。



このように大体1分〜5分間のプログラムが続けられるのですが、NTN株式会社協賛のプログラムは20分間が割り当てられています。「超特大仕掛・二尺玉同時打上」と名前も豪華です。



しかも、3部5場面構成のストーリーあり、二尺玉も5発・6発・6発の計17発も打ち上がるとのこと。



20時6分、予定通りの時刻にNTN株式会社協賛の超特大仕掛が始まりました。まずは、NTN桑名製作所人事教育課の大月菜穂子さんによるアナウンスが始まり「NTN 100」と書かれた仕掛け花火に火がつきます。



100年の歴史を「上流・中流・下流」などの川の流れや自然の様子などをモチーフにした内容のストーリーが読み上げられた後、花火が打ち上がります。まずはオープニングから、2001年宇宙の旅のテーマ曲に合わせてN・T・Nの文字の形の花火が打ち上げられます。型もの花火は開く瞬間の向きによって見え方が変わってしまうので、NTNとそろえるのは至難の業。何度も打ち上げられて頑張っている様子に観客からは声援と笑い声も。



曲の盛り上がりに合わせて、花火もスケールアップ。



左から右、右から左へと次々と吹き上がるトラの勢いがすさまじく、ボリュームに圧倒されます。



幅いっぱいのワイドなトラと同時に2発の二尺玉が開きます。



二尺玉など大玉では、ゆっくりと燃えながら大きく広がる冠(かむろ)と呼ばれる花火が使われます。巨大な二尺の花火が2発重なることでよりワイドに。会場からは拍手が起こりました。約1分30秒のオープニングですらこのスケールですので、「これから打ち上がる花火はとんでもないことになるぞ」と期待が増します。



大月菜穂子さんのアナウンスは、絵本を読み聞かせるような雰囲気でした。「せせらぎの風に吹かれて出発だぁ」ということで、第二部「上流」をテーマにしたスターマインが始まります。ここで上がった花火が、時差式の花火です。花火というと、外側の親星・内側の芯星など同じ部分であれば、同時に火がついて同じタイミングで消えるものが基本なのですが、時差式の花火では同じ部分でも光るタイミングをずらすことで、光が動いているかのように見せることができます。



下から上に光が消えていきました。



「川の上流(誕生)」をテーマにしているということで、ゆったりとした動きのしだれ柳が多く使われています。



約3分間のスターマインで、途中1発だけ二尺が上がりました。



オープニングと第二部上流は、以下のムービーで確認できます。

NTN超特大仕掛オープニング&第二部上流【桑名水郷花火大会2017】 - YouTube

続いて、「中流(激動の時代)」となります。



右から左、左から右、まさに激動を表すトラの動きです。



パターンも豊富で、マシンガンのように連打される発射音が爽快でした。



終盤、いよいよ二尺玉が打ち上げられます。まずは、鮮やかな八方咲きが付いたもの。



続けて打ち上げられたのは、土星のような輪が付いたもので芯は二重、前のものより大きく見えたために観客の歓声も大きくなりました。



少し間を開けてから、このスターマインで3発目の二尺玉。こちらは、ひとつ前の二尺玉に形は似ていますが、こちらは芯が3重になっています。



さらに続けて4発目、今度は土星の輪ではなく、八方咲きというように、二尺玉にもパターンがいろいろあります。



最後は、ゆったりと柳の千輪が打ち上げられてから……



二尺玉の同時打ち終わります。こちらのスターマインは5分30秒間打ち上げられました。



第二部中流(激動の時代)は、以下のムービーで確認できます。

NTN超特大仕掛第二部中流(激動の時代)【桑名水郷花火大会2017】 - YouTube

第二部の最後は、「下流(大河の流れ)」です。大河を思わせるようなワイドなしだれ柳が打ち上がります。



キラキラと点滅する花火が続けて上げられます。川面の輝きのようでした。



きれいな小花がたくさん咲きます。演出がダイナミックになってきました。



ワイドな打ちあげが何度も繰り返し行われた後……



大玉が開きます。このうち2発が二尺玉だと思われます。



会場いっぱいに広がりました。約3分間のスターマインです。



第二部下流(大河の流れ)は、以下のムービーで確認できます。

NTN超特大仕掛第二部下流(大河の流れ)【桑名水郷花火大会2017】 - YouTube

いよいよNTNも第三部「ファイナルステージ」になりました。まずは、水中スターマインから始まります。



打ち上げ花火も上がり始めました。



開始40秒で、すでにクライマックス並みの物量で花火が打ち上がっています。



1分過ぎ、右から左へと続いていた水中花火は約50発。水中花火が終わると同時に、今度はスターマインに尺玉が混じるようになり、水面から上空へと注目する場所が変わります。



尺玉のみ数発同時に爆発していったん終わりと思わせておいてからの……



不意打ちの二尺玉が開きました。



まだまだ続きます。



紫・青・緑・オレンジ・紅と一瞬で変化する花火が上がりました。



間髪入れずに千輪が現れ、また不意を突かれます。



さらに二尺玉が2発同時に開き、観客からは絶叫も聞こえ始めました。



さらに追い打ちとばかりに、次々と打ち上がってきます。



大量の大玉がさく裂。二尺玉は3発同時に開いたように思われました。



上空いっぱいに広がります。



爆音と共に明るく光る花火で、約20分間に渡り繰り広げられたNTN超特大仕掛けの打ち止めとなりました。



不意打ちに不意打ちを重ねる驚きの演出が見られるNTN超特大仕掛第三部ラストステージは、以下のムービーで確認できます。

NTN超特大仕掛第三部ラストステージ【桑名水郷花火大会2017】 - YouTube

以降も前半と同様、企業・団体協賛の水中花火やスターマインが続きます。



1度にたくさんの二尺玉を堪能できたのも驚きしたが、さらに驚いたのは二尺玉がとてもきれいな形で開いていたことでした。尺玉よりも大きくなると開いた時の花火の形が崩れがちなのですが、この花火ではしっかりときれいな形の二尺玉が見られます。二尺玉が次々と上がるこの興奮は、他ではなかなか味わえないものなので、また来年も見に来たくなる花火大会でした。