皆さんにとって愛犬はどんな存在ですか?

家族、友達、相棒、子ども…人によって犬の存在は異なるものの、長い間、人間と深い関係を築き、もっとも近い位置で共に生活してきた動物であることは間違いありません。

それではなぜ、人間と犬は長い間共に暮らしているのでしょうか。お手伝いのためでしょうか。番犬のためでしょうか。それとも、癒してくれるからでしょうか。人によって犬の存在がそれぞれ異なるように、犬と暮らす理由もさまざまだと思います。

今回は人間と共存してきた犬と人間の関係や、犬が人間にもたらす効果についてご紹介します。

ヒトとイヌの関係

「人間」と「犬」。「ヒト」と「イヌ」。異なる動物、異なる種でありながらも、長い間、共に生活してきました。そんな人間と犬はいつから共に暮らすようになったのでしょうか。

一般的に人間と犬が共存し始めたのは、1万年ほど前からだといわれています。一説では5万年も前から関係があったともいわれています。

古来は人間の「パートナー」としての立ち位置が強く、狩猟や運搬をはじめ牧羊犬など、人間の代わりともなる仕事を担ってきました。そんな犬からすれば、人間と生活を共にすることで「安全な住処」「安定した食事」を与えられるという利害関係が成り立っていました。

近年でもペットとしてのみならず、番犬に警察犬や盲導犬、救助犬として活躍してくれている犬も多く、人間とは切っても切れない関係です。

犬の癒し効果

昔はパートナーとしての役割が強かった犬ですが、最近は特に犬の「癒し効果」が注目されています。

日本ではまだまだ見ることが少ないですが、欧米諸国では「セラピー犬」と呼ばれる犬が、病院で人間を「癒す」ことを目的で活動しているのを聞いたことがあるのではないでしょうか。また、アメリカでは非行少年の更生プログラムでも、犬の存在が大きな役割を果たしています。

1960年代以降にアニマルセラピーの研究を行い、活躍した臨床心理学者の「ボリス・レビンソン」はこう記しています。

『〜ペットは無限の愛と、尊敬と、無条件の好意を与えてくれる。多くの年配者や孤独な人たちはペットが生きるために絶対必要な精神的満足を与えてくれ、現実の世界とのつながりを持たせてくれるということを知った。自分の愛するペットが逆に自分を愛してくれることを知り自分も価値ある個人だと言う認識を回復しその気持ちは一層強化されることもある。〜』

実際に犬と暮らしたことがある人は、犬がいることの「癒し」を感じたことがあるのではないでしょうか。とても疲れている時や泣きたい時など、感情が高まっている時に犬がいることで落ち着いたり、安心した経験があると思います。50年以上前からそんな犬の癒し効果に気づき、研究が進められていたのですね。

犬は人間と通じ合う言葉を持っていない分、「表情」「鳴き声」「動き」、体全体を使って人間へ無条件の愛情を表してくれます。そんな「素直な姿」が人間を癒してくれるのではないでしょうか。

まとめ

古来から人間のパートナーとして過ごしてきたのは、与えられた仕事をこなす力があるだけでなく、犬がいることで人間が得ることのできる「癒し」も大きく関係してきたといわれています。

癒しの効果までもたらしてくれる犬。近年はペットブームもあり、より、その癒しの効果が求められているように思います。人間へ無条件の愛情を表してくれる犬ですが、いっぽうでは捨て犬や動物虐待など、その愛情へ応えられていない状況も目にします。

犬を飼うことは、その犬の生涯に責任を持つことでもあります。素直に無条件の愛情と癒しをくれる犬。私たち人間もそんな犬に応えることができるように、同じ分、もしくはそれ以上の愛情を返していけたらいいですね。