ケニア・ナイロビの刑務所で、総選挙に向けて受刑者の有権者登録をする様子(2017年2月22日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】大統領選と総選挙を8日に控えたケニアで、選挙の不正防止で重要な役割を担う電子投票システムの責任者の男性が拷問を受けて死亡しているのが見つかった。選挙管理機関が7月31日明らかにした。同氏は殺害の脅迫を受けていたともいい、人権団体が早急な捜査を求めている。

 殺害されたのは、独立選挙管理・選挙区画定委員会(IEBC)でIT(情報技術)部門のナンバー2だったクリス・ムサンド(Chris Msando)氏。IEBCのワフラ・チェブラティ(Wafula Chebukati)委員長は記者団に「拷問を受けて殺害されたのは間違いない」と述べている。

 ムサンド氏は、電子式の有権者識別・開票システムの責任者を務めていた。IEBCに近い筋によると、投票結果の操作に使われる恐れがあるシステム上の抜け道をふさぐ作業に関わっていたという。

 ケニアでは2013年の総選挙で電子投票システムが障害を起こし、野党側がIEBCの不正行為だと非難した経緯があり、今回も同システムに注目が集まっている。先週にはウィリアム・ルト(William Ruto)副大統領の自宅が何者かに襲撃され、警官2人が死傷する事件も起きている。

 人権団体はムサンド氏の殺害を強く非難している。ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は直ちに捜査を行うよう要求。国際法律家委員会(ICJ)のケニア支部は同氏が「複数の殺害脅迫を受けたと警察に通報していた」とも明かし、同じく捜査を求めている。
【翻訳編集】AFPBB News