宮本勝昌、バーディ合戦を制したのは経験値があったから!?(撮影:鈴木祥)

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福島の復興支援を掲げて始まった「ダンロップ・スリクソン福島オープン」。4代目の覇者に輝いたのは来月には45歳となるベテラン、宮本勝昌だった。
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14年の『トーシンゴルフトーナメント』でトータル28アンダーのツアー新記録を出した、伸ばしあいを得意とするI・H・ホ(韓国)らとバーディ合戦。常にピンを狙っていかないといけない緊張感の中、攻め続けた宮本は最終日に大会コースレコードタイの“63”をマーク。他の選手を振り切って3季ぶり、11回目の栄冠を手にした。
この大会のコースセッティング・アドバイザーを務めた田島創志は「できるだけピンポイントにピンに打っていくことができた人が優勝した」と宮本のショットを賞賛。また、グリーンが止まるコンディションの中で求められるのは「アグレッシブな姿勢」だった。それを最終日の18ホール貫いたベテランが、つかむべくしてつかんだ勝利だった。
また、宮本の強みになったのは「経験値でしょうね。攻め続けることに慣れてないんですよ。若いコたちは」。宮本は99年に米ツアーに参戦するなど百戦錬磨、ツアープロとして積み上げてきた経験がこうした試合展開でも活きた。そして忘れてはいけないのが今季の「パナソニックオープン」でプレーオフでティショットをOBにして敗北したこと。「ああいうことで選手は何かスイッチが入ったりするんです」、あの悔しさが優勝争いの宮本の背中を押していたのだろう。
初のベスト10フィニッシュをはたしたが優勝に届かなかった若手、小鯛竜也や秋吉翔太に足りなかったものは「ヤンチャさ」だという。「いい選手だと思いますが、まだまだ行ききれない。自分の力をもっと解放したとき、もっとヤンチャになれたときに勝ちが見えてくるのかなと」。コースマネージメントを気にしすぎず、攻める“ヤンチャ”な心がまず必要。
そして技術的には「球を止める技術と距離感をもっと磨いてほしい。番手間の中途半端な距離をアイアンで狙ったところにしっかり止める。その本来の目的を磨いていけば、もっともっと若手が活躍できるはずです」。ピンを狙えるアイアンの精度を、さらに磨いてほしいと若手に注文をつけていた。
そして、「小鯛と秋吉は今回惜しかった。これでスイッチが入るかもしれない。自分に何が足りないのか。どうすればバーディがもっと獲れるのか、どうすれば勝ちにいけるのか今回で分かったと思うんですよね」、宮本同様にこの試合での悔しさをバネにして欲しいと話していた。
大会は最終日の宮本のバーディラッシュの他、1オンを狙えるパー4、9番ではハン・ジュンゴンのボールがカップをダイレクトに着弾しカップを破壊するなど選手の積極性が光った。「やさしい場所にピンを切ったつもりは毛頭ないです。どうやったらみている人を引き付けられるかを考えて、切ってるんで。そこに選手の攻撃的な気持ちが乗ってくれた。それがこういう最後まで誰が勝つか分からない試合展開になってくれた」。
田島はコースセッティング・アドバイザーとして一定の手ごたえを得たという。「1つ1つのショットをみても選手たちは素晴らしかったし、展開も素晴らしかった。18番に入っても優勝が分からないプレーオフもあるっていう展開でいってくれたのは、今年のベストゲームの1つになったのでは」。ギャラリーを熱くしたバーディ合戦、白熱した試合展開こそ男子ツアーが盛り上がるための第一条件だ。

解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める
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