エリザベスさんは今年の初め、念のために医師の検診を受けた。しかし健康上の問題は見当たらず、甲状腺か脳下垂体の影響だろうと診断されたようだ。小児科医で授乳専門医のロリー・フェルドマン=ウィンター医師は「エリザベスさんの場合は特異です。母乳が過度に分泌される症状を持つ女性でも、1日33オンス〜40オンスがいいところです。この症候群の母乳は炭水化物が多く、脂肪分が少ない傾向にあるので乳児の体重増加のスピードが遅れたり、逆に炭水化物の過剰摂取で肥満になってしまうことがあります。大量に母乳が出ると気付いた母親は、医師の定期検診を受けることが大切です。エリザベスさんの場合もそうですが、きちんと処理され、専門家によって分析された母乳こそ価値があるのです」と話している。

決して容易ではない搾乳を日々何時間も行い、母乳を必要としている誰かのために尽くすエリザベスさんは「母乳を寄付し続けることは、誰かの人生に第2のチャンスを与えてあげられる臓器移植と同じという思いがあります。私には大量の母乳がありますから」と語っている。

フェルドマン=ウィンター医師も「時間を束縛されながらも、母乳を寄付し続ける彼女の寛大さには頭が下がります。特にNICUの低出生体重児たちにとって、母乳は成長に欠かせないものですから」と話す。このニュースを知った人からも「素晴らしいわ。まさに神からのギフトを与えられた人ね」「素敵なニュースで心が温かくなる」「これからも寄付、頑張って」といった声があがっている。

画像は『New York Post 2017年7月26日付「Woman spends 10 hours a day pumping breast milk - for other people’s kids」(SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)