29日、韓国・ニュース1によると、韓国南東部、釜山郊外で進められている都市開発事業で、100年近い歴史を持つ瓦ぶきの家や周辺の古木が撤去の危機にさらされている。写真は韓国。

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2017年7月29日、韓国・ニュース1によると、韓国南東部、釜山(プサン)郊外で進められている都市開発事業で、100年近い歴史を持つ瓦ぶきの家や周辺の古木が撤去の危機にさらされている。

釜山都市開発公社は、釜山市機張(キジャン)郡の一角に生態環境を造成するとして開発事業を進めているが、この事業地域内にある清道(チョンド)金氏宗家跡と瓦ぶきの家の扱いが問題となっている。同地は、清道金氏が18代500年余りにわたって暮らしを営んできた基盤となる場所だ。

現在建つている入り母屋造りの瓦ぶきの家は、日本統治時代の1929年築。列車などで運ばれ防虫のためのいぶし処理を施した木材のほか、土と石のみで作られており、鉄のくぎは一本も使われていないそうだ。また、家の周りには樹齢400年を超えるというカリンやエノキなどの古木10本が茂る。

現在同地を所有するキム・ヨンヘさんは公社に家や木の保存を求めたが、公社側は「環境影響評価を実施した後に2本の木を除いた残りを伐採し、古民家は撤去後再建する」として、今月28日までに家の中の荷物を整理するよう伝えていた。

しかしキムさんは「瓦ぶきの家と古木ほど(新たに造られる)生態公園にふさわしい資源はない。必ず保存しなければならない」と撤去に反発、私費で円滑にこれらを移転させるとして開発事業の時期を延期するよう要請。これに対して、公社側は追加で6本の木を保存するという計画を伝え、来月11日までに荷物を整理するようキムさんに最終通知を行ったという。

開発公社の関係者は、「環境評価を経て必要な木を保存することを決定し、瓦ぶきの家の文化財的価値もすでに確認した」として事業を適法に行っていると主張、両者の折り合いはつかない状態だ。

この報道を受け、韓国のネットユーザーからは「宗家の家屋が撤去されようとしているのに、行政は何の手立ても打たないのか?」「こういう古民家は保存すべきだ」「裁判を起こしてでも食い止めるべき」など、開発公社が行っている事業への批判の声が寄せられた。

また、「うちの町内でも、公園整備ということで木を全部切って芝生を植えてアスファルトの道を整備したけど、夏場は日陰がなくなって大変なことになった」と、類似の事例を挙げ、環境が悪化したことを伝える意見もみられた。

その他に、「昔のものが消え、文化が保存されていない状態で、次の世代は何を見て育てばいいのだ」とするコメントもあった。(翻訳・編集/三田)