稲田防衛大臣が辞任を表明した28日、北朝鮮は2回目のICBM発射実験を行った。発射された場所は、予想された亀城(クソン)ではなく、中国国境に近い舞坪里(ムピョンリ)。これまでほとんど早朝だった発射時間も、想定外の深夜11時40分だった。

 金正恩氏が「任意の場所から任意の時間に奇襲攻撃できる能力が誇示された」「アメリカ本土全域が我々の射程圏内にあることがはっきり実証された」と述べているように、北朝鮮のICBMの飛行距離はさらに伸び、約1万kmに達すると見られている。シカゴなど、アメリカ本土の都市も射程に入る計算だ。また、最高高度も前回より1000km以上伸び、3500kmに達したとみられている。

 AbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した森本敏・元防衛大臣は「北朝鮮の今回の狙いはいくつもあると思う。国連の安保理制裁が高い段階になっていることへの反発、前回よりもはるかに能力の高い弾道ミサイルを別の場所から、しかも夜間に発射できるという能力の誇示。加えて、日本の政治的な混乱のタイミングに発射することで、日本がどういう反応をするか確かめるということもあったのではないか」と話す。

 さらに「ここからは想像だが」と前置きした上で「他の国では大体6年くらいで、核の小型化、弾頭化に成功している。北朝鮮は1回目の実験(2006年)から11年たっているので、完成している可能性が非常に高い」とコメント。「2回目のICBM発射はアメリカに"レッドライン"を真剣に考えさせる一つのきっかけになる。金正恩は夜はかなり逃げ回っているようだ」とした。

 ICBMは落下速度が非常に速いことから、イージス艦など、現在の日本のミサイル防衛では迎撃は困難とされている。森本氏は「同時に多数のミサイルが撃たれた場合、今のミサイル防衛システムでは十分ではないので、どうすればよいかを検討、8月末には概算要求が出る。今のシステムを強化し、他のシステムも手に入れ、多数が発射された場合にもより効率良く撃破できるシステムを導入しようとしている」と説明した。

 これに対し日本共産党の小池晃・書記局長は「北朝鮮の行為は国連決議に明らかに違反していて、許されない」としながらも、「ミサイル防衛システムで対応する、そういうことで対応できるのかと。安保法制を作った時に"抑止力になる"と言っていたけれど、北朝鮮はそれに関係なく開発を進めている。発想を転換して、本気の外交を進めるべき」と話す。

 ジャーナリストの有本香氏に「日本共産党の考える具体的な外交努力と何か」と問われた小池氏は「経済制裁を徹底してやっていくことには大賛成だ。今は抜け穴だらけ。徹底した経済制裁、水も漏らさぬ厳格な経済制裁を中国も巻き込んでやっていくことが必要。また、国連で採択された核兵器禁止条約には日本も北朝鮮も、核保有国も参加していない。核兵器禁止条約も解決策の一つ」と述べた。

 さらに有本氏は、民進党の渡辺周・衆議院議員に「民進党は加計問題には情熱的だが、安全保障問題についてはそうではないのではないか。安全保障の問題を突き詰めてしまうと、党が全くまとまらないから、与党にぶつけないのではないか」と質した。

 森本敏氏が防衛大臣在任時に副大臣を務めた経験もある渡辺氏は「週に2回ないし3回、朝8時から外交・安保の部門会議を、必要に応じて午後からも開いていた。北朝鮮のミサイル発射などが起きる度に、政府にヒアリングを行い、有識者を呼んで活発な議論もしてきた。むしろ与党が安保委員会を法案以外の一般質疑ではあまり開かなかった。我々は逃げることもないし、議論を突き詰めると党が割れるなんてこともあり得ない」と反論。

 「新たな党代表を早期に決めるが、今言われている有力な候補は政権与党を経験してきたので、理想論だけで国は守れないということはよく分かっている。私たちは外交安全保障政策で、近くは現実的に、遠くは抑制的に、そして国際貢献は積極的に、という"3つの鉄則を持っている"。我々が性善説に基づいて生きようとしても、北朝鮮が隣でミサイルを磨いている以上は、さらにエスカレートした時に何ができるかということは、検討はしないと」と述べた。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)


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