ベネズエラの首都カラカスで、制憲議会選挙の投票にあたって選挙管理システムに身分証明カードを通すニコラス・マドゥロ大統領と、その結果が表示された画面を映した国営放送VTVの画像(2017年7月30日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】何か月も続く物資不足と反政府デモで混乱に陥った南米ベネズエラでは、ニコラス・マドゥロ(Nicolas Maduro)大統領さえいなかったらと考えた国民も多いだろうが、どうやら選挙管理用のコンピューターも同じ思いだったようだ。

 30日、国内外の批判の中で強行された新憲法制定のための制憲議会選挙で、マドゥロ大統領が最初の投票人として選挙管理システムにID(身分証明)カードを通したところ、画面には次の一文が表示された。

「この人物は存在しないか、IDが失効しています」

 メッセージが表示された画面はちょうどTVカメラが捉えており、瞬く間にインターネット上で拡散した。

 そもそも、このIDカードは「祖国のカード」と呼ばれ、食料品の配給や社会保障へのアクセスを一元管理するためにマドゥロ政権が導入したものだ。野党は「祖国のカード」を社会統制の手段だと非難し、政府支持者への実質的な補助金であり国営企業で働く人々を投票に行かせるのが狙いだと主張してきた。

 だが、今回のトラブルを受け、野党議員の1人はツイッター(Twitter)に、マドゥロ政権が監視社会を築こうとしているとの懸念は過大評価だったようだと皮肉を書き込んだ。
【翻訳編集】AFPBB News