北戴河は、北京市から東へ約300キロの河北省秦皇島市の海側にある一地域名で、近くには万里の長城の東端、山海関があることでも知られている、中国屈指の高級避暑地。(ネット写真)

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 黄海で27日からの3日間、中国軍による軍事演習が行われるため、該当する海域での航行が禁止された。これにより、中国の指導者層人事について話し合う非公式会議「北戴河会議」が、今年も始まったのではないかとの分析がある。

 7月26日、中国の複数のメディアにより、中国海軍が軍事演習を実施するという通達を出したことが報じられた。実施期間は7月27日午前8時から29日午後6時。黄海で「大規模な軍事活動」が行われるため、その間黄海の大部分が航行禁止になる。

 山東省海事局は25日、航行禁止の理由について、中国軍がこの間、黄海中部で実弾演習を行うためだと発表している。

 当局より提示された航行禁止区域は、青島の東南部約4万平方キロメートルの海域。

 ここ数年、毎年夏「北戴河会議」の開催期間に、中国軍は黄海海域で軍事演習を行っており、例えば、2014年と15年の7月には、それぞれ3日間と8日間の軍事演習が行われた。黄海の北部海域は北京と秦皇島の間にある海上交通の要所に当たる。

 時事評論家の謝天奇氏は、恒例の軍事演習が始まったため、中国上層部の現職幹部と退職幹部が北戴河で行う非公式会談、「北戴河会議」がすでに始まったと指摘した。

 今年の北戴河会議は、秋の19大の人事編制をにらみ、政府高官同士が「協議」する極めて重要な場となっている。90年代から、中国共産党の指導者層には二期を務めたら引退するという不文律ができたため、通常は二期目が始まる前に次の後継者が確定している。

 だが、北戴河会議を目前にしたタイミングで、19大に最高指導部入りとされていた政治局委員の孫政才の失脚が発表された。

 未来の総理と目されていた孫政才の失脚は、習近平国家主席がこれまでの「後継者指名制度」を破棄したことを意味する、との分析が出ている。北戴河会議と19大という、党上層部にとって最も重要な2つの会議の前に江派高官の孫政才を失脚させたことで、習主席は江派の「未来の希望」を摘み取ったことになる。

(翻訳編集・島津彰浩)