フィジカルに頼らずどこまでチャートを伸ばせるか?!  宇多田ヒカルと桑田佳祐【Chart insight of insight】

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 ビルボードチャートは、ご存知の通りただたんに売上のみを集計しているわけではない。よって、商品化されていなくてもチャートの上位に食い込むことも珍しくはない。今週のHot100でいえば、8位のハチなどは完全にそういったものだ。これはツイッターの話題性のみでここまでポイントを稼いでいる。これは極端ではあるが、他にも似たような楽曲はいくつか見られる。

 例えば、17位にチャートインした桑田佳祐の「若い広場」もそんなユニークなアクションをしている一曲(【表1】)。この曲は8月リリース予定の彼のアルバム『がらくた』収録曲で、この曲のみ先行配信されている。先日にはミュージックビデオも公開されるなど、まずは一曲のみ話題性を煽るというやり方で上昇してきたナンバーだ。配信のみなので、セールスデータのみだと少し地味だが、そこにラジオのオンエア回数が加わり(緑のグラフ)チャートも急上昇していた。アルバムに向けてのプロモーションとしては、申し分ない動きではないだろうか。

 一方、今週19位を記録した宇多田ヒカルの新曲「大空で抱きしめて」も、少し特別な動きをしている一曲だ(【表2】)。この曲もフィジカルでのリリースはなく、現在は配信のみ。ただ、その売上は非常に大きく、こちらもラジオのオンエア回数との連動によって、先週付では3位という結果を出した。彼女の場合、まだまだアルバム『Fantome』が売れ続けているため、同じようにロングセラーシングルとなる可能性も高い。一過性ではないヒットを期待したい一曲といえるだろう。text by 栗本斉