太っている犬はコロコロしていて可愛いと思われがちです。しかし犬の肥満は、身体の様々な箇所に障害や病気を引き起こす可能性のある非常に危険な状態です。
太っている犬が引き起こす可能性のある病気や体調不良について一つずつ説明致します。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアとは、頭や胴体の重みを支える椎間板と呼ばれるクッションが損傷することによって発症します。椎間板の中にある随核が飛び出てきて、脊髄や周りの神経を圧迫してしまい、痛みや麻痺を起こします。
椎間板ヘルニアになる原因は様々ありますが、その中でも発症率を高める原因の一つには肥満があります。

症状

犬の椎間板ヘルニアの症状としては、

歩き方がおかしい首、腰の痛み足の麻痺抱き上げると痛みで鳴く段差が上れない動きたがらない排便、排尿が上手く出来ない

などがあります。

関節炎

身体は適正な重さを支えるように骨格は出来ています。体重が増加すれば、毎日重りを背負って生活しているのと同じです。若い頃は良くても期間が長ければ長いほど、関節への負担になり関節炎を発症してしまいます。

症状

犬の関節炎の症状としては、

動きたがらない歩き方がおかしい動作がゆっくり関節を曲げると痛みがある痛みがあるため触ろうとすると攻撃的になる足をかばったり挙げて歩く立ち上がりが辛そう

などがあります。

心臓病

全身に血液を送り出さなければいけない心臓は、太っているとより負担がかかりやすくなります。その分心臓は頑張らなければならないため、心臓病を悪化させてしまう可能性があります。

症状

犬の心臓病の症状としては、

咳をする(夜中、朝方、運動後に多い)動きたがらない散歩を嫌がる疲れやすい身体を横にして寝れない運動をすると舌や歯茎が紫色になる(チアノーゼ)失神

などがあります。

気管虚脱

気管虚脱とは、肺へ通じる空気の通り道である気管が途中で潰れてしまい、呼吸がしずらくなる病気です。原因は様々ありますが、肥満は気管虚脱の原因の一つになっています。夏場に多く発症し、小型犬はなりやすいと言われています。

症状

犬の気管虚脱の症状としては、

咳(ガチョウの様な鳴き声)呼吸が苦しい舌や歯茎が紫色になる(チアノーゼ)

などがあります。

皮膚病

太って脂肪がつくと股擦れを起こしたり、蒸れから湿疹や皮膚病を起こす引き金になります。

症状

犬の皮膚病の症状としては、

身体が痒い臭う湿疹や痂皮が多い身体がベタベタして脂っぽい抜け毛や脱毛が多い

などがあります。

糖尿病

糖尿病とは、体内で糖を処理するためのインスリンが不足してしまい、処理出来なかった糖が尿へと排泄され、体にも影響を及ぼす病気です。糖尿病は白内障や神経障害などの他の病気を誘発することもあります。糖尿病になる原因は様々ありますが、その中でも発症率を高める原因の一つには肥満があげられます。

症状

犬の糖尿病の症状としては、

食欲が増し食べる量が多い食べる割には痩せてくる大量の水を飲む尿の回数や量が多い

などがあります。

熱中症

熱中症とは体内にたまった熱を外に出すことが出来ず、それに伴い全身の機能が悪くなってしまい重症化すると死亡してしまうこともあります。
健康な身体の犬に比べ、太っていると熱がこもりやすくなるため、熱中症になるリスクが高くなります。

症状

犬の熱中症の症状としては、

元気がないぐったりしている食欲がない呼吸が荒いヨダレが多いフラフラする口内が鮮紅色吐く下痢または血便痙攣目がおかしい(目が不規則に動く)脈や心拍数が上がる体温が高い死亡(重症)

などがあります。

太る原因と対策

/べる量が多い

必要以上のドークフード、犬用おやつ、人間の食べ物などの食べ過ぎにより、脂肪として蓄えになってしまいます。

運動量が少ない

摂取したカロリーを運動で消費しなければ、余った分は脂肪として蓄えになってしまいます。

0篥

ビーグル、コーギー、ダックスフンド、ゴールデンレトリバー、シェルティーなどは遺伝的に太りやすい傾向のある犬種です。

と鯒イ箋鄒手術

避妊や去勢手術をするとホルモンバランスが変わり、それに加えて食欲も増す傾向にあります。何も対策を取らずに術前の食生活を続けると太ってしまいます。

対策

犬の肥満の対策としては、

適切な食事量にする適度な運動をするおやつは控えめにする人間の食べ物は与えない1才の頃の体重を維持する定期的に体重を測る

などがあります。

まとめ

犬は目の前に美味しい物が与えられれば、いくらでも食べてしまいます。身体のために控えようとは思いません。愛犬を肥満にしてしまうかどうかは飼い主さん次第です。
肥満は大変危険であり、様々な病気の引き金になります。肥満の危険さを飼い主さんがきちんと理解し、大切な愛犬にいつまでも元気でいてもらうため健康管理をしっかり行いましょう。


(獣医師監修:加藤桂子先生)