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●無理なダイエットや偏った食生活なども白髪の原因に

40歳前後になるとちらほら現れる白髪。一定の年齢になればほとんどの人で見かけるものの、同じ50歳でもグレーの髪の人もいれば、黒々とした髪の人もいるなど個人差がある。さらに「抜くと増える」「ストレスが強いと一晩で真っ白になる」なんて迷信めいた話も……。

そもそも人はなぜ白髪になるのだろうか。そして白髪になってしまった髪は二度と黒くならないのだろうか。今回は意外に知られていない白髪のメカニズムなどについて、脇坂クリニック大阪院長・脇坂長興先生にうかがった。

○メラニンを含まない髪の毛が白髪

脇坂先生によると、白髪はごく自然な老化現象であるため、完全に防ぐことはできないそう。ただ長年、白髪の発生は遺伝的要素が大きいと言われてきたが、他の要素も同程度あるいは遺伝以上に深い関連があるのでは……というのが最近の定説だという。

そのため、「正しい対策を行えば白髪の発生を遅らせたり、増加を抑制したりすることは可能と考えられています」と話す。白髪になるのを黙って受け入れるのではなく、何かしらの対応策を取る余地はありそうだ。

そもそも、人はなぜ白髪になるのだろうか。そのメカニズムからひも解いていこう。

「髪の色は髪の毛皮質(コルテックス)に主に存在するメラニン(メラニン色素)の種類と量によって決まります。メラニンには黒色メラニンや真正メラニンとも呼ばれる『ユーメラニン』と、黄色メラニンや亜メラニンとも呼ばれる『フェオメラニン』があり、一般的に『ユーメラニン』が多ければ暗い髪色、『フェオメラニン』が多ければ明るい髪色と言われますが、そのどちらも含まないのが白髪です」

メラニンと聞くとシミの原因として敵視してしまいがちだが、髪の毛にとっては重要な働きをしている。そして、何らかの理由でメラニンがつくられにくくなると、髪の毛に色をつけられなくなり、白髪が発生するという仕組みだ。

○メラニンがつくられなくなる理由

メラニンはメラノサイトでつくられるが、下記のような理由からつくられなくなるケースがある。

1. メラノサイトの機能不全

2. メラノサイトの減少あるいは消滅

3.メラノサイトの元(メラノブラスト・メラノサイト幹細胞)の減少または消滅

これらの現象を引き起こす原因は老化が最も大きいが、近年は無理なダイエットや偏った食生活などによって白髪になる人が増えていると言われている。また、若白髪の原因は解明されていないが、ストレスが影響するとの考えも。

●白髪の進行を緩やかにするための4箇条

残念ながら今現在、白髪になった髪の毛を黒くする治療薬は存在しない。加齢や遺伝は仕方ないが、生活習慣の改善によって白髪の進行を緩やかにすることは可能。脇坂先生に対策方法を教えてもらった。

バランスの良い食生活……良質なタンパク質をしっかり摂(と)る。ヨウ素を含む海草類(こんぶ、ヒジキ、ワカメ、のりなど)や魚介類(イワシ、サバ、カツオ、ブリなど)、銅を含む豆類をバランスよく食べ、ビタミンCやビタミンEも併せて摂る。

規則正しい生活をおくる……ストレスによる白髪、若白髪を予防するためにも、自律神経のバランスを保つことが大切。そのためにもしっかり睡眠をとり、軽い運動を習慣にするとよい。

ストレスと上手に付き合って溜め込まない……ストレスを完全になくすことはほぼ不可能なので、上手に付き合うこと。おすすめは深呼吸。ゆっくり吸って、ゆっくり吐く腹式呼吸を3回ほど繰り返す。

頭皮の血行促進……頭皮マッサージが効果的。乾いた状態で擦ると頭皮が傷つきやすいので、入浴前に指と手のひらで頭皮全体を動かすようにマッサージするのがおすすめ。

○白髪染めは2カ月に1回が目安

「白髪を抜くと増えるのか」という問いに対しては、脇坂先生は「それは、ありません」とキッパリ。ただ、無理に白髪を抜くと毛穴周辺の皮脂組織が傷ついて毛嚢炎など頭皮の炎症を起こす場合がある。また、毛母細胞が繰り返しダメージを受けると、髪の毛そのものが生えてこなくなる可能性があるので要注意。「白髪を見つけたら抜くのではなく、根元からカットする」のがベターだという。

「ストレスが強いと一晩で真っ白になる」という話もまことしやかに伝えられているが、これも医学的にはあり得ない話。「いつもきちんとセットしているのに、疲労でやつれ髪が乱れていたのが白髪に見えたのでは? 」というのが、現実的な見解のようだ。

できてしまった白髪には、白髪染めしか即効性のある対策はないが、頻繁に染めるとやはり髪や頭皮にダメージを与えてしまうケースが出てくる。「自分で白髪染めをする場合は使用方法をよく読み、指示された染色時間を厳守すること。美容室で白髪染めをする場合も2カ月に1度を目安にし、その間に目立ってきた白髪はヘアマニキュアで対処するのが理想」とのこと。

個人差はあれど、人生の半分を白髪とともに過ごす人も多いわけなので、できるだけだけ増えないような食生活や生活習慣を心掛け、上手に付き合いたいものだ。

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