1990年代後半から2000年代のバンドシーンを牽引したSNAIL RAMPのフロントマン・タケムラ アキラが書きたいことを超ダラダラ綴っていく新連載! この人……ホントにキックボクシングの元日本チャンピオン!?

前回のコラムで「いったいどのくらいの人たちが読んでいるのかわからないが」と書いたら、『耳マン』編集部から「35億ですよ、35億!」という投げやりどころか、小学生とアイドルにしか許されない「芸人さんのネタをそのままやる」というメールが来てたので、なんかどうでもよくなりました。これが解脱ってやつですかね。こんにちは、8月で46歳になる「やってないけどSNAIL RAMP」タケムラです。

「バンドマンの彼女あるある」を連ねた前回、そこそこの、あくまでそこそこの反応が電波を通じて脳内に語りかけてきたので、続きを書いてみようと思うがどうでしょう。どうでしょう?と訊きながらも、完全に書く気になっているのだがどうでしょう。前回は「バンドマンの彼女あるある・その4」まで書いたので、今回は「5」から。

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5.煽る彼女

彼氏のライブ中に「ステージ袖にさりげなく立つ彼女」の話しは前回書いた。これはこれでなかなかのツワモノなのだが、もっと上手(うわて)な彼女もいる。袖にさりげなく立つどころかステージの端に立ち、そこで手を下から上に「もっとぉ!もっとぉ!」と振り上げ、お客さんたちを煽る彼女。フロアにいる人たちからすれば「え……誰?」なんだろうが、彼女たちはお構いなし。

時には、ステージ端ではあるがギターやベースよりも前のポジションに「彼女連中が4〜5人」が立ち、煽っていたのも見たことがある。これは大阪のベイサイドジェニーというハコで大阪のバンドのライブを観たときの光景だったが、「大阪の女の子はすごいな……」と圧倒された。

6.レコーディングに居座る彼女

若いバンドのプロデュースでレコーディングに立ち会ったりしていたのだが、あるときそこにキレイ目の女の子(20代中盤)が。聞けばメンバーの彼女だと。邪魔になるでもなしだったので、そのままレコーディングは進行。集中してやっていたせいもあり、食事もとらずに気付けば10時間ほど経過。なんか険悪な雰囲気が漂っているなと振り返ると、その彼女がめっちゃイライラ。やがて彼氏であるメンバーと二言、三言交わすとバーン!とスタジオを出て行ってしまった。

彼氏に聞くと「彼女はお腹が減るととてもイライラするんです……」「でも食べれば直ります!」と。俺は「いやいや、20代半ばにもなって空腹でイライラしだす女とかいねぇだろ」と思いつつも、食事休憩を宣言。すると不思議なくらい、彼女の機嫌が直りレコーディングもスムーズに。それ以来、彼女の機嫌を時計代わりに食事時間が決まり、レコーディングが進行していきましたとさ。

7.バンドマンを渡り歩く彼女

もうね、これはまわりがドキドキするパターン。「バンドマンがいいってわけじゃないの!」と本人はおっしゃいますが、結果をみれば……。まだ異ジャンル、別シーンで活動しているバンドならいざ知らず、元カレと同ジャンルや何だったら対バンしちゃうような関係性のバンドメンバーと付き合っちゃう彼女さんもいる。おまけに付き合う度に売れてるバンドへとステップアップをこなす方も。

女性政治家でもいますよね。その時々で力のある政党に所属し、最終的には要職につくって方々が。もっともあそこまで打算的ではないのは端で見ていて理解できるし、単純にその女の子が魅力的というのは否定できない。その女の子自身がどうこうというより、まわりのバンドマンがほっとかないという弱肉強食な世界がそこにはあるのかも。

まとめ

色々と意地悪く「ダメな女」を書いてきたが、実際のところ女の子側に非があるのは少数で、結局は男のバンドマンの方が悪い、ダラしないケースの方が圧倒的に多いのが事実。バンドマンにとって大事な物のひとつに「セルフプロデュース能力」があるが、これは自分を、自分たちのバンドをどう見せていきたいかに関わる重要な能力だ。これでバンドや自分のカラーやイメージが決まってしまうので、彼女がいるのであればそれを表に出すのか、見えないようにしておくのかにも関係してくる。表に出すのであればその彼女も含めてコントロールしていかねば、思わぬところで足かせとなり得る罠も。

おっと、気づいたら打ち上げで若手のバンドマンにアドバイスしてるノリになっちった。でも実際大事だからね。ちなみにSNAIL RAMPをやるにあたって俺が決めていたことは「女でモメるくらいなら、女は捨てろ。バンドを取れ」でした。これが実際どうだったのか、その辺はまたおいおいにでも。

【著者紹介】

タケムラアキラ(竹村哲)●1995年にスカパンクバンドSNAIL RAMPを結成。2000年にリリースしたアルバム『FRESH BRASH OLD MAN』でオリコン1位を獲得するなど、一時代を築く。バンド活動と並行し、2001年からキックボクシングを始め、2014年10月に43歳の年齢でNKBウェルター級チャンピオンに輝く。2015年12月12日には後楽園ホールにて引退試合を行なった。SNAIL RAMPは現在、“ほぼ活動休止”中。

[タケムラ アキラ]