なでしこジャパン、田中と籾木がゴールも豪州に2-4完敗 相手エースがハットトリック

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米遠征第2戦、日本が先制するもオーストラリアに苦しめられ課題が浮き彫りに

 なでしこジャパンは現地時間30日、アメリカ遠征第2戦のオーストラリア代表戦に臨んだが、2-4の完敗を喫した。

 日本は初戦のブラジル戦を1-1のドローと、高倉麻子監督体制で徐々にチームが構築されている印象を残した。オーストラリア戦ではMF阪口夢穂、MF宇津木瑠美、DF鮫島彩といった2011年ワールドカップ(W杯)優勝メンバーはベンチとなった一方、DF北川ひかる、MF猶本光、そして2トップにはFW横山久美とFW田中美南を起用した。

 先手を取ったのは日本だった。前半6分、田中の突破でCKを得ると、キッカーの横山はショートコーナーからゴール前にクロスを送る。これをDF市瀬菜々がそらしたボールを田中が体で押し込んで、幸先良く先制点を奪った。

 しかしその後、日本はオーストラリアの得点源に苦しめられる。同11分、同16分と立て続けに相手FWカーにゴールを陥れられて逆転を許すと、同43分にはロングカウンターから再びカーが力強くドリブルを開始。2失点目に絡んだDF坂本理保が振り切られ、GK池田咲紀子が一度はセーブしたもののこぼれ球を押し込まれ、1-3。相手エースに前半だけでハットトリックを許す苦しい展開となった。

 後半から日本は宇津木を最終ラインに、MF長谷川唯をボランチに投入して挽回を図ろうとした。同14分には長谷川が左サイドを抜け出してゴール前にクロスを送る。しかしMF中島依美がジャストミートしきれず決定機を逃した。

 その直後にはオーストラリアの左CKからペナルティエリア内で長谷川の腕に当たったとしてPKの判定がくだり、これを決められて1-4と引き離された。

 日本はその後もピンチが連続したが、アディショナルタイムにFW籾木結花がゴールを決めて一矢を報いた。とはいえアジアのライバル相手の完敗は、3年後の東京五輪に向けて、課題が浮き彫りとなる90分間となった。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images