松本和也氏(写真右)

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ナレーター、ビジネスパーソン向けに音声表現コンサルタントとして活躍する松本和也氏が『心に届く話し方 65のルール』を上梓した。これを記念して松本氏と本連載著者の秋山進氏が「人に伝わる話し方」について対談。前半ではアナウンサーならではの「現場で使い分けるファシリテーションの方法」を聞いた。後半は、チームの鼓舞や上司への報告などビジネスシーンに応用しやすい話し方の技術を語り合ってもらった。(プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役 秋山進、構成/ライター 奥田由意、撮影/小原孝博)

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短い質問で魅力を引き出す
話してくれたことに態度で感謝

秋山 「ひるどき日本列島」という番組にも出ていらっしゃいました。地方をまわって、その地域の人の暮らしやおもしろいことをしている人や産業や文化を紹介する。生中継で一般の人相手におもしろさや魅力を引き出すのは大変ですよね。

松本 台本通りにやってもらうと、完全にその人の個性が死んでしまいます。ですので、短い質問でキャッチボールを重ねます。例えば、

「なんですか、これ」
「お茶です」
「お茶!普通のお茶とちょっと違いますね」
「ええ、色が」
「色がね。すごくあざやかですよね」
「そうなんです」
「味も違うんですか」
「おいしいんですよ」
「おいしい! 何か秘密があるんですか」
「実はずっと長い間、何度も改良していて」
「何度も改良を重ねてきた!いつから」
「50年前」
「50年前から改良を重ねてきたお茶ですって!」

 こんなふうに、少しでも言葉を返してくれたら、その言葉に200%反応して、その人に、自分が話すことが逐一とても期待されているんだ、と思ってもらうことが必要なんですね。

 そして、言葉で説明する以上に、アナウンサーだけでなく、照明もカメラマンもディレクターも、スタッフ全員が一丸となって、あなたのその一言をみんな待っています、という雰囲気を醸成し、リアクションを期待しているということを伝える。

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