降雨などで洗濯物を外に干せない時、「部屋干し」をしている人も多いことと思いますが、部屋干しは外干しとは異なり、せっかく洗った洋服に臭いがついてしまうのが悩みのタネです。そこでオトナンサー編集部では、衣類が臭くならない部屋干しの方法について、東京・旗の台にある三共クリーニングの田村嘉浩社長に聞きました。

衣類はため込まずに少量ずつ洗う

 田村さんによると、そもそも、部屋干しだからといって臭いが必ず発生するわけではありません。なぜなら、臭いの一番の原因は、洗濯で落としきれなかった汚れだからです。

「イヤな臭いは、衣類に残ったたんぱく質や皮脂などが酸化し、それを栄養として雑菌が繁殖することで発生します。特に、梅雨期のように室内の湿度が高くなる時期は、洗濯物が乾くまでに時間がかかり、雑菌の繁殖が進みやすくなるのです」(田村さん)

 そこで、洗濯時は以下のことに気をつけるようにします。

「洗濯機の中は湿気がたまって雑菌が繁殖しやすい環境。そこへ、汚れた衣類を数日入れたままにしておくと臭いの原因になります。すぐに洗わない洗濯物は、通気性の良いランドリーボックスに入れておきましょう」

 なお、汚れた衣類はため込まず、少量ずつこまめに洗って干すのが防臭の基本です。

「すぐに」「重ねない」「換気」がポイント

 それでは、効果的な干し方のポイントとはどのようなものでしょうか。

【すぐに干す】

 湿気がこもった洗濯機に洗った衣類を入れっぱなしにしておくと、すぐに雑菌が繁殖して臭いの原因に。洗濯終了のブザーが鳴ったら、できるだけ早く洗濯物を取り出して広げ、ハンガーにかけましょう。

【洗濯物が重ならないように干す】

 洗濯物が多いと、ハンガーにすき間なく干してしまいがちですが、洗濯物が密集しすぎると風通しが悪くなり、乾くまでに時間がかかるため、結果的に雑菌が繁殖して臭いの元になります。「ピンチハンガーに干す時は、丈の長いものと短いもの、厚いものと薄いものを交互に並べるのがコツ。洗濯物同士が触れ合わないように干すと風の通り道ができ、早く乾きます」。

【部屋を換気して風通しをよくする】

 洗濯物を素早く乾かすには、部屋の中の空気を対流させ、湿気が滞留しないようにすることが大切です。部屋干しをする時は部屋を閉め切らずに、しっかりと換気しましょう。「窓を開けっぱなしにできない場合は、扇風機を使って空気を動かすのも効果的。風向きに対して平行に干すことで、洗濯物のすき間を風が通りやすくなります」。梅雨期はエアコンの除湿機能を併用するのもオススメ。

“必殺技”濡れ掛けアイロンとは

【カーテンレールは要注意】

 部屋干しをする時、カーテンレールや長押(なげし)を使っている人は多いはず。しかし、臭いのことを考えるとオススメはできません。「窓際にあるカーテンは、結露によるカビやホコリが発生し、壁はカビや生活臭が染み込んで意外と汚れています。それが洗濯物につくと臭いの原因になるため、なるべく室内用の物干しを使うようにしましょう」。

【臭いを撃退する必殺技・濡れ掛けアイロン】

 臭いの発生を抑えるには「濡れ掛けアイロン」というテクニックも効果的。普段通りに洗濯と脱水が終わったら、一度洗濯物をほぐして再度3分ほど脱水し、生乾きのままアイロン掛けをします。スチームは不要です。1カ所につき3秒程度当て、湯気が少なくなったらアイロンを滑らせます。

「高温による殺菌効果と、洗濯物の水分を減らして速乾させることで臭い防止が期待できます。アイロン後は畳まずにハンガーにかけておきましょう」。なお、ブラウスやシャツなどの綿製品は、衣類の縮み防止のために温度は150度以下で。化学繊維には、アイロンの熱に弱いもの(「繊維が溶ける」「変色する」など)が多く、取り扱い表示のアイロン温度を確認する必要があります。

【浴室乾燥機の使い方】

 家に浴室乾燥機があれば、雨の日も効果的に洗濯物を乾かせます。しかし、濡れたままの風呂場は湿気が発生するためNG。湯船のお湯を抜き、水滴などが乾いた状態で使用するのが鉄則です。「浴室乾燥機がなくても、換気扇のある風呂場は洗濯物を干すのに適した場所。部屋が狭い場合は風呂場も活用しましょう」。

(オトナンサー編集部)