2017-0730
4大従来型メディアの中でも一番市場規模が大きく利用者も多数に及び、メディア力も多大なのがテレビ。そのテレビの利用状況は時間帯、利用する人の年齢により大きな違いがある。今回は情報通信政策研究所が2017年7月7日に発表した「平成28年 情報メディアの利用時間と情報行動に関する調査」から、平日と休日それぞれにおけるテレビ(リアルタイム視聴=生)の利用状況を、年齢階層別に仕切り分けした上で確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。
調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。また今件の「行為者」とは10分以上連続して利用した人のことを指す。そしてテレビ(生)に該当する行為とは、テレビ番組のリアルタイムによる視聴を意味する。パソコンのチューナー利用による視聴やモバイル端末によるワンセグ視聴も含まれる。

まずは平日。就業中や授業中にテレビを観る機会はあまり想定できないため、日中は押し並べて値は低い。

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、平日、年齢階層別)

それでも10代と比べて20代から50代で高めの値が出るのは、無職の人や専業主婦の人がいるからに他ならない。あるいは夜間就業の人も当てはまるだろう。報告書の詳細データには男女別の値も掲載されているが、それを見ると日中における現役世代の値は押し並べて女性の方が高い。10代は学校の授業で観る機会はほとんどないものの、大学生で授業が休みの場合もあるため、ゼロでは無い。一方20代以降は12時台でやや高めの値を示しているが、これは昼食の休憩時間に外食先でテレビを視聴する、あるいはワンセグなどを利用する機会があるからだと考えられる。専業主婦などはお昼時に食事がてらにテレビの番組を観る機会も多いだろう。

10代は学校が終わる16時ぐらいから、20代から50代は仕事が終わる18時ぐらいから急上昇の動きを示す。学校の方が終わる時間は早いため、成人よりも上昇タイミングが早いのは興味深い。そして夕方から夕食時にかけて上昇は続き、夕食とその後の家族団らん的なリラックスタイムまで視聴は続く。21時台がピークで、それ以降は24時台にかけて急激に行為者率は下がる。10代は早めの就寝時間の人もいるため、ピークが19時台から20時台となっている。

そして60代だが、朝食以降値が低下するのは他の階層と変わらないものの、低下しても一定率はテレビを観続ける。回答時点で就業している人もいるが、多分に定年退職を迎えて自宅でテレビを観ている人がいるからに他ならない。昼食時の上昇、夕方以上の上昇も他階層と同じ傾向だが、日中も仕事などに従事をする必要も無く、視聴続けている人が居るために、底値が高い。ただしテレビから離れて就寝をする時間は他の階層より早く、ピークは20時。それ以降の値動きはやや60代の方が大きいものの、傾向的には「行為者率そのものの差は大きいが、視聴動向は10代と60代で似通っている」と表現することもでき、納得のいく動きをしている。

これが休日になると少々趣が変わる。

↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、年齢階層別)
↑ テレビ(生)の時間帯別行為者率推移(2016年、休日、年齢階層別)

就業・授業の足かせが取り払われるために年齢階層別視聴傾向は同じになるように思える。実際、階層別の差異はあるものの、ピークなどは大きな違いが無い。大よそ歳を経るほど行為者率は高く、若年層ほど低い。休日でもテレビよりも他に、することがあるのだろう。ただし14時台以降は10代と20代の行為者率は肉薄し、逆転する時間帯も多々見受けられる。この時間帯の子供向け番組にくぎ付けとなっている傾向がつかみ取れる。

60代はといえば視聴傾向そのものは他年齢階層とさほど変わらないものの、行為者率そのものは他階層より高く、さらに平日の60代よりも高い。朝食時には40%を超え、お昼時でも20%以上の値を示し続けている。休日はより多くの人がテレビ番組に夢中のようだ。