独代表DFがイタリアで受けた人種差別の根絶を訴える 「僕は正義が欲しいだけだ」

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今夏ローマからチェルシーに移籍したリュディガーが英メディアに心境吐露

 今季ローマからチェルシーに移籍したドイツ代表DFアントニオ・リュディガーが、イタリアサッカー界にはびこる人種差別の根絶を国際サッカー連盟(FIFA)に要求した。イタリアでの辛い体験を振り返り、「僕は正義が欲しいだけなんだ」と心境を吐露している。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じた。

 リュディガーはドイツ人の父、シエラレオネ人の母を持ち、ベルリンで生まれた。シュツットガルトでプロデビューを果たすと、2015年から2年間ローマで過ごした。今夏チェルシーへの移籍で活躍の場をイングランドへ移したが、イタリアでの辛い経験について振り返っている。

「僕は正義が欲しいだけなんだ。FIFA、あるいはイタリアサッカー連盟は差別をする人たちをスタジアム入場禁止にしてほしい」

 24歳の万能DFはこう語った。2シーズン過ごしたイタリアでは、自身も含めた黒人選手への人種差別が顕著となっているようで、リュディガーは心を痛めている。

「イタリア人全員ではないけれど…」

「イタリアにいる人全員がそういう人ばかりではない。イタリアで差別の話になると、イタリア人全員が差別をすると考える人もいるがそんなことはない。僕が言いたいのは、差別をする特定の人たちのこと。そういう人たちはスタジアム入場禁止になるか、罰金を支払う必要がある」

 リュディガーは差別を受けた時の気持ちを、「孤独を感じる」と表現している。「みんな『冷静になれ』とか『何もしなければいい』と言う。黒人でない人だったり、そういう気持ちを味わったことのない人が言うのは簡単なこと」と、周囲から理解を得られないもどかしい気持ちを説明。「人はそれぞれ違うんだ。ある人は受け入れて反応しなくても、反応する人もいる。僕はどちらの立場も理解できる」と語った。

 チェルシー加入を「夢」と話すリュディガーは、イングランドで充実の日々を過ごすことができるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images