部屋、クルマ、お金…みんなで共有「シェアリングサービス」は日本で定着するのか?

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◆18年度には約462億円の市場規模へと拡大か

 欧米に続いて、日本でも盛り上がりを見せるシェアリングサービス。総務省の定義によれば「個人が保有する遊休資産(スキルのような無形のものも含む)の貸し出しを仲介するサービス」のことを指す。

 そして、「近年はスマートフォンやSNSなどインターネット環境の充実で、シェアリングサービスが日本でも急速に広まりつつある」と語るのは、一般社団法人シェアリングエコノミー協会で事務局渉外部長を担当する石山アンジュ氏だ。

「従来の経済活動では消費者は企業からモノやサービスを購入して消費するのが一般的でした。一方、シェアリングサービスは、消費者がモノやサービスの提供者にも、利用者にもなりうるのが特徴です」

 利用者と提供者が入れ替わるのがシェアリングサービスの特徴だが、「鍵になるのは消費者間を仲介するプラットフォーマーと呼ばれる事業者です」。

 そのプラットフォーマーとして、世界的に有名になったのが、’08年にアメリカで創業した民泊サービスの「Airbnb」や、’09年創業の「Uber」。

 このように、プラットフォーマーに関しては、アメリカが先行しており、日本ではさまざまな規制などの影響もあり、まだまだ進化の途上であるのが現状で、昨年政府による「日本再興戦略2016」に「シェアリングエコノミーの推進」が掲げられて以降、有識者らによる検討会議が定期的に開かれ、今年政府内に「シェアリングエコノミー促進室」が設置されている。

 ただ、総務省の発表によれば、’14年度に約233億円であった市場規模が、’18年度には約462億円まで拡大するとの試算もあり、今後さまざまな分野でプラットフォーマーが登場する可能性が高いのだ。

 石山氏によれば、「シェアリングサービスは、主に『移動』『空間』『モノ』『スキル』『お金』の5種類に分けられる」という。

「シェアリング業界の流れとしては、過疎地域の交通インフラとして移動分野を生かそうとする動きが顕著です。また、今年6月に国会で成立した『民泊新法』により、民泊など空間分野のサービスがより一般的になっていくことでしょう」

 法整備や規制緩和などの政策推進により、事業者の充実やさらなる普及が期待される。

<国内におけるシェアリングサービスの動き>

’15年10月
内閣の「一億総活躍社会の実現」で注目を浴び、民泊サービス「Airbnb」の上陸が話題に

’15年12月
関係事業者らによる「一般社団法人シェアリングエコノミー協会」が設立される

’16年6月
政府の「日本再興戦略2016」に「シェアリングエコノミーの推進」が掲げられる

’16年7月
関係事業者や有識者らによる「第1回シェアリングエコノミー検討会議」が開催

’17年6月
臨時閣議による「未来投資戦略2017」でシェアリングエコノミーが重点施策の一つに

<シェアリングサービスのジャンル>

1 移動…カーシェア・ライドシェア

2 空間…ホームシェア・駐車場・会議室

3 モノ…レンタルサービス・フリマ

4 スキル…家事代行・知識・料理・介護・育児

5 お金…クラウドファンディング

【石山アンジュ氏】
一般社団法人シェアリングエコノミー協会事務局渉外部長。世界各国のシェアリングサービスを体験し、魅力を伝える「シェアガール」として活躍。’17年3月内閣官房シェアリングエコノミー伝道師任命

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