おしっこ以外で後ろ足をあげていたら注意!?

マーキングなら大丈夫

主にオスに見られる行為ですが、メスでもマーキングをする犬がいます。
後足を片方あげてオシッコをする行動で、電柱や壁などに向かってすることが多く、他の犬に自分の存在をアピールし、縄張りを主張するために行っていると考えられています。その際に、自分をより大きく見せるため、高い場所におしっこをかけようとしています。

後足に違和感や痛みを感じているかも

マーキングやおしっこ以外で犬が片足をあげたままの状態でいたら、犬が足に何らかの違和感や痛みを感じているかもしれません。
足に葉っぱが付いてしまっているだけ、ということもありますが、あまりに足をあげたままの状態が続いていたり、頻繁に足をあげる行為をする場合は次項の病気や怪我を疑ってみてください。

後ろ足をあげたまま、考えられる病気や怪我

骨折など怪我の可能性

片足をあげたままの状態が続くようだったら怪我をしているかもしれません。歩かせようとしても、片足をあげたまま動かなかったり、足を引きずったりしませんか?地面に足が触れると痛いから足を浮かせているのかも。
犬の歩き方が普段と比べて不自然だったら、まずは愛犬の脚に切り傷や虫刺されなどの異常はないか確認してみてください。
骨折や次に紹介するような病気はご自身での判断ではわからないものなので、動物病院を受診して調べてもらってください。

膝蓋骨脱臼の可能性

膝蓋骨脱臼は、いわゆる「膝のお皿」と呼ばれるところが正常の場所からずれてしまう病気です。膝がずれてしまった違和感や痛みから、足を上げた状態でいるかもしれません。
ひどいと痛みを感じることがもありますが、中には慣れっこで自分で脱臼を戻してしまう犬もいるといいます。

膝蓋骨脱臼は小型犬に多く、先天的なものと後天的なものがあります。
先天的なものは、子犬の頃から健康診断などで獣医さんに指摘されることが多いと思います。
飛び跳ねたり、高い場所から飛び降りるたり、フローリングの床などのすべりやすい場所での生活が膝に負担をかけやすいため、生まれつき膝蓋骨が脱臼しやすい犬の場合は、日頃から注意が必要です。

また後天的に膝蓋骨が脱臼してしまう理由は、何らかの衝撃を関節が受けたか、日頃から慢性的に受けている衝撃ストレスによることが多いです。
膝蓋骨脱臼は症状によって4段階にランク付けされますが、これが3以上だと慢性的に脱臼している状態です。
重症な場合は外科手術が必要となります。

椎間板ヘルニアの可能性

椎間板ヘルニアは、骨と骨の間に挟まっている椎間板がはみ出して、近くにある神経や脊髄を圧迫してしまう症状で、痛みを生じます。
椎間板は、頸から腰までのすべての背骨に挟まっていて、どの部位でも発生する可能性があります。
原因は、肥満や老化、運動による衝撃ストレスなどがあります。

腰椎付近のヘルニアの場合、後ろ足に麻痺が起こり、歩行障害が起こることもあります。その際に足をひきずるような状態をとることがあります。
椎間板ヘルニアになりやすいといわれているダックス・フントやコーギーなどの犬種は特に注意してください。

まとめ

膝蓋骨脱臼は小型犬に多く、生まれつき膝のお皿が滑りやすい構造になってしまっている個体が多いそうです。脱臼は痛みがあると聞いたことのない声で叫び声をあげると聞きます。反面自分でポキポキと外したり戻したりを行うワンちゃんもいるんだとか。いずれにせよ、重症化した場合は、全身麻酔で関節がはまりやすいよう骨を削る手術が行われます。愛犬の体にも、外科手術なので家計にも痛みが走る事態です。
愛犬の生活空間にはカーペットなどを敷き、ソファやベッドには飛び乗ったり飛び降りたりしないようスロープや階段を配置するなど、日々の生活の中で愛犬の脚にかかる負担を最小限に留めるよう心がけましょう。


(獣医師監修:加藤桂子先生)