Q:逆流性食道炎で抗潰瘍薬を服用していますが、服用を止めると胸焼けが再発します。ずっと、この薬を飲み続けなければならないのでしょうか。症状を改善するための他の方法はありませんか。アドバイスをお願いします。
(48歳・建設会社勤務)

 A:以前にも逆流性食道炎に関する相談がありましたが、その後、新しいことが分かってきました。
 逆流性食道炎は、食道と胃の間の結び目である括約筋が緩んでしまって、胃酸が食道のほうへ漏れ出し、胸焼け、げっぷ、喉の詰まり感、食欲不振、胃もたれなどを引き起こします。
 治療は、胃酸を抑える薬の内服が一般的で、その代表的なものがPPI(プロトンポンプインヒビター)です。PPIは、後鼻漏、慢性咳嗽(長引く咳)、咳喘息、喉の違和感などで受診された方にも時々、処方されていることがあります。逆流性食道炎でも、これらの病気と同じような症状を示すことがあります。
 この他、慢性上咽頭炎でも、逆流性食道炎と同じような症状は起こります。

 内視鏡で検査して、少しでも食道に炎症を見つけると、逆流性食道炎と診断され、PPIが処方されます。逆流性食道炎に関しては、医学的に明らかになっていない面があるのです。
 問題は、ご質問の方のようにPPIの服用を止めると症状が再発したり、服用を続けても症状が収まらない場合があることです。
 私は、逆流性食道炎と診断された方には、まず、口の体操「あいうべ」を行うように勧めています。
 この体操は、舌や咽頭の筋力を鍛えます。咽頭、喉頭の筋力低下などによって逆流性食道炎が起こっているなら、この体操で症状が改善することもあり得ると思います。
 あいうべ体操は、口を「あ」「い」「う」と発声して動かし、最後に「べー」と言い、舌を突き出します。まずは、この口の体操を毎日行ってみてください。
 なお、私のクリニックでは、上咽頭擦過治療を行っていますが、この治療で逆流性食道炎が改善した例があります。

今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。