北朝鮮が28日深夜に発射した「火星14」=29日、ソウル(朝鮮中央通信=聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が28日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)とみられるミサイル「火星14」の発射を再び強行したことで、国連安全保障理事会で議論されている厳しい対北朝鮮制裁に弾みがつくかどうかに注目が集まっている。

 今月4日に、北朝鮮が初めて火星14を発射した後、安保理では北朝鮮に対する原油の供給停止、北朝鮮産石炭輸入の全面禁止などの厳しい制裁が議論されてきたが、中国やロシアなどが消極的で議論が前に進まなかった。今回の発射で両国が厳しい制裁に反対する名分がなくなり、米国がさらに積極的に制裁強化を訴えることは必至だ。これまで、北朝鮮との対話を模索していた韓国のスタンスも問われることになる。
 韓国政府の当局者は、今月4日の「火星14」の発射後の安保理での対北朝鮮制裁議論がスピード感を持って進んでいると伝えた。昨年1月と9月に北朝鮮が行った4回目と5回目の核実験の後、国連安保理は制裁決議を採択するまでそれぞれ57日、83日がかかったが、それと比較して速いとの話だ。28日の北朝鮮のさらなる発射で制裁論議はさらに勢いを増し、内容面でも大幅に強化されるだろうとの見解を示した。
 米国防総省の情報機関、国防情報局(DIA)が、北朝鮮が早ければ来年、実戦で米本土をICBMで攻撃できる能力を保有するという内容の報告書を作成したことなどもあり、外交筋は米国が北朝鮮に対する非常に厳しい制裁決議の採択のため、北朝鮮と取引した中国とロシアの企業に対し制裁を科す「セカンダリー・ボイコット(2次制裁)」の一斉実施を真剣に検討すると見ている。
 ある韓国の外交消息筋は米国のセカンダリー・ボイコット実施の可能性について、「米国にとって対中関係で負担になるが、すでに中国の協力が不十分な場合、独自制裁を取ると公言しており、一部は実行されている。米国は安保理協議の状況を見ながら追加制裁を科すだろう」と話す。
 28日の発射を受けて、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が独自の対北朝鮮の検討を指示したことで、韓国政府がこれまでの方針を転換し、北朝鮮に対し厳しい制裁を科すのかにも関心が集まる。
 韓国政府は2010年の韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件を受けて、北朝鮮との貿易を全面中止。昨年2月には、核実験と長距離弾道ミサイル発射に対する制裁措置として南北経済協力事業・開城工業団地の操業を中止している。これ以上の「制裁カード」があるのかと指摘される中、前のめりの米国の動向も踏まえながら、文大統領がどのような対応を取るのかが焦点となる。
 これに関し、韓国政府当局者は「韓米、韓米日連携の枠内で(独自制裁を)検討せざるを得ない」と話し、米国が制裁を科した北朝鮮企業、中国ロシアなどの第三国企業に対し、同じように制裁を科す可能性を示唆した。
 韓国・韓東大の朴元坤(パク・ウォンゴン)教授(国際関係学)は「米国が独自制裁をするなら、韓国と日本に対しては当然、足並みをそろえるよう求めるだろう。米国が中国に対して本格的にセカンダリー・ボイコットを実施するなら韓国は苦慮することになる」と話す。
sarangni@yna.co.kr