ナイジェリアのワリ近くにある放棄された違法な石油精製施設の敷地内を歩く同国の兵士(2017年4月19日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ナイジェリア北東部ボルノ(Borno)州マグメリ(Magumeri)付近で今月25日に発生したイスラム過激派組織ボコ・ハラム(Boko Haram)による石油探査チーム襲撃事件で、死者が少なくとも69人に達したことが分かった。事件ではほかにも男性3人がボコ・ハラムに拉致されており、救出を求める3人の動画が公開された。

 事件後に遺体収容作業に携わった援助機関職員は、報道機関に話すことを許可されていないため匿名にすることを条件に、「これまでに分かった死者数は69人だ」とAFPに語った。

 また死者のうち19人が兵士、33人が民兵、17 人が民間人であり、「最後の遺体は28日、襲撃現場から数キロ離れた隣接するヨベ(Yobe)州ゲイダム(Geidam)の茂みで発見された」「(発見された遺体は)銃で撃たれた傷が数か所あったほか、被害者が長い距離を歩いた後に死亡したことを示していた。このような被害者の遺体がほかにも茂みに放置されている可能性がある」と明らかにした。

 しかし、今回の襲撃事件における救助活動を知る関係者は死者数を「70人かそれ以上」とし、被害者全員が特定されたかは明らかでないと述べた。

 今回の襲撃事件では、ナイジェリア国営石油公社(NNPC)の職員が被害に遭った。新たな犠牲者のニュースが伝えられるのに先立ち、ボコ・ハラムは拉致された男性3人を撮影した4分間の動画を公開。3人は動画の中で、自分たちはマイドゥグリ大学(University of Maiduguri)の職員で、チャド盆地で商業的採掘が可能な量の石油探査を行っていたNNPCチームのメンバーだと語った。

■拉致された3人、動画で救出要請

 3人のうち1人がこの動画は今月28日に撮影されたものだと述べ、「(ボコ・ハラムの)要求に応じるため、(マイドゥグリ大学の)イェミ・オシンバジョ(Yemi Osinbajo)学長代理に救出に来てほしい」と語った。

 またこの男性は、今回の襲撃事件はアブムサブ・バルナウィ(Abu Mus'ab Al-Barnawi)師が率い、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の支援を受けているボコ・ハラムの一派によるものだと述べた。この一派はナイジェリアの軍や政府を攻撃することを掲げている。

 マイドゥグリ大学広報のダンジュマ・ガンボ(Danjuma Gambo)氏は、動画に映された3人の身元を確認し、AFPに対して「彼らは当大学の職員だが、依然として行方不明となっている人がもう1人いる」と述べた。

 同大学のイブラヒム・ヌジョディ(Ibrahim Njodi)副学長は28日、今回の襲撃事件で同大学の講師2人、技術者2人、運転手1人が死亡したことを明らかにし、大学職員をNNPCのチームに参加させることにためらいもあったが、安全は保証すると言われていたと報道陣に語った。

 ナイジェリアではボコ・ハラムによる攻撃により同国最大の産油地帯ニジェール・デルタ(Niger Delta)での石油産出量が減少したため、同地帯への依存を軽減するため同国北東部で石油の埋蔵地を探索している。
【翻訳編集】AFPBB News