10番、第2打を放つ秋吉

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 ◇男子ゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン第3日 6961ヤード、パー72(2017年7月29日 福島県西郷村 グランディ那須白河GC)

 3位から出た秋吉翔太(27=ホームテック)は5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの70で回り通算12アンダーの6位に後退した。この日は雨が降ったため、球を拾い上げて拭くことができる「プリファードライ」のローカルルールが採用されていた。秋吉は15番でその処置を巡って2打の罰を受けた。最終日は初優勝を目指し2打差を追う。藤本佳則(27=国際スポーツ振興協会)とI・H・ホ(30=韓国)が通算14アンダーで首位に並んだ。

 問題が起きたのは15番パー4。秋吉は第2打をグリーン右のカラーに運ぶと、プリファードライのルールに従い球を拾い上げた。

 そしてパターを使い球を置く範囲(1クラブレングス以内)を決めてプレースしようとした。その際スイングでラフにかかりそうなためパターから1Wに替えてより遠くでラフがかからない場所にプレースした。

 この処置方法にクレームを付けたのが同組のI・H・ホだ。最初に球を置こうとした時に手を離してプレースを完了しており、置き直したのはルール違反だと指摘したのだ。

 ホールアウト後、スコアカード提出所で協議を行った。映像はなく2人の証言だけが頼り。話し合いは平行線をたどり約30分に及んだ。同席した松島俊秀競技委員長によると「手を離したのを見た」と主張するI・H・ホに対し、秋吉は「持っていたつもり」と反論した。しかし後日違反が実証された場合失格になる可能性もあり、クレームを受け入れて2打の罰を下された。

 秋吉は「自分でも瞬間的なことなので覚えていない。明日もし罰を受けたらとドキドキしたくないので罰を受けた。明日のプレーに影響しない方を選んだ。2バーディー取ればいい」と話した。

 予選会から勝ち上がってきた今季初戦。罰がなければ首位で最終日を迎えていた。それでも下部ツアー3勝中2勝が逆転優勝という実績を根拠に「下部ツアーでも逆転で勝っているので、追う方が好き」と言い切った。09年プロ転向後一度もシードを確保したことがない27歳。ツアー初優勝のチャンスを逃すわけにはいかない。

▽ゴルフ規則(抜粋)

18―2 プレーヤーやパートナー、またはそのキャディーや携帯品により規則によって認められる場合を除き、プレーヤーの球がインプレーの場合で次のときは、プレーヤーは1打の罰を受ける。

(i)プレーヤーかパートナー、またはそのどちらかのキャディーが次のことをしたとき。

●球を拾い上げたり動かしたとき。

※なお、球をリプレースしなければならないのにリプレースしなかったときは、プレーヤーは規則18の違反に対して一般の罰(2打)を受けるが、この規則に基づく罰の追加はない。

 ▼プリファードライ スルーザグリーンの「芝草を短く刈ってある区域」にある球は、罰なしに拾い上げて拭くことができる。球を拾い上げた後、プレーヤーはその球を元の位置より、1クラブレングスの範囲内で、ホールに近づかず、ハザード内でもグリーン上でもない所にプレースしなければならない。プレーヤーは自分の球を1度だけプレースすることができ、球がプレースされた時点でその球はインプレーとなる。

 ▼1位I・H・ホ(秋吉の処分について)僕は見たままを伝えた。ペナルティーかどうかは僕には分からない。どうなるか分からないから競技委員に伝えた。

 ◆秋吉 翔太(あきよし・しょうた)1990年(平2)7月22日、熊本県出身の27歳。10歳でゴルフを始める。鹿児島・樟南高に入学し、2008年の国体少年男子個人では松山英樹らを抑え優勝。卒業後、09年1月のプロテストに合格。昨季の獲得賞金は、522万9400円でランキング106位。1メートル75、85キロ。