土釜でじっくり焼いたパンにほっこり。羊たちに出会える、山の中の小さなベーカリー

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北海道の世界自然遺産・知床半島にそびえる知床連山。その一つ、ウナベツ岳の中腹にあるメーメーベーカリーは、土釜で焼いたパンが評判の大きな森の中にひっそり佇む小さなパン屋です。

眼下にオホーツク海を望む一軒家のパン屋

「夕日が沈む時間はとくに美しいです」。そう話すのはメーメーベーカリー・オーナーの小和田さん。お店は世界自然遺産・知床半島にそびえる知床連山の一つ、ウナベツ岳の中腹にあります。

10年ほど前に東京から移住してきたという小和田さんは、この場所で過ごしたいと、2013年にパン屋をオープンさせました。お店がある建物はもともと大家さんがセカンドハウスとして使用していたという一軒家。その中にある工房でパンを作り販売しています。

土釜の蓄熱でじっくりゆっくり焼き上げる

メーメーベーカリーのパンは土釜を使って焼いています。店内にある工房ではお店を始める際に知人に作ってもらったという土釜があり、周辺の森の手入れで出た間伐材などを薪に使っているそうです。土釜は保温力がある粘土質の土を選び、裏山からとったものと、旭川の田んぼの泥を使っているのだとか。

「土釜はゆっくり温度が下がっていくので、その温度に合わせてパンを焼いています」と小和田さん。パン作りは朝4時に薪で火を起こすことから始まります。温度が一番高い時はピザ、午後には焼き菓子なども作っていて、それぞれのパンに適した温度をみながら、土釜の蓄熱を利用して焼き上げていきます。

地元の素材にこだわったパン

定番はカンパーニュ。北海道産の素材にこだわり、ライ麦粉からおこした自家製酵母と、地元の小麦も半分使っています。レーズンやくるみなどのパンもあり、副材料はなるべく地場産でオーガニックのもの使うようにしています。1日に焼くパンは少量多品種。お客さんの入りをみて、その日に作る数量を決めていているそうです。

中でもおすすめは「昆布チーズパン」。商品になったのは、羅臼の昆布漁師さんがこれで何か作ってほしいと言われて作ってみたのがきっかけだったといいます。「こんなパン、ほかではないべさ」と、できあがったパンを食べた昆布漁師さんも大満足の一品です。

カフェスペースでランチをどうぞ

店内にはカフェスペースがあり、土・日曜にはパンだけではなく、ランチメニューも提供しています。お店の外にはテラス席があり、天気が良ければゆっくり、屋外で知床の自然豊かなロケーションとともに焼きたてのパンを楽しむことができますよ。

お店の隣にはペットの羊が5頭いるのもメーメーベーカリーの特徴です。店舗の隣でメーメーと、牧歌的な風景の中に響くかわいらしい羊の声。穏やかな時間が流れます。

羊を飼っているのは小和田さんが羊を毛で、マフラーや帽子などの小物を制作し、ときどき作品を展示販売するため。今はパン屋が本業になっているのだとか。
世界自然遺産の知床を巡るドライブの途中にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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