神奈川県・相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者ら46人が殺傷された事件から1年を迎えた。そんななか、殺人罪で起訴された元職員の植松聖(さとし)被告から、Abemaニュース宛てに手紙が寄せられた。

 手紙を受け取ったのは、事件発生当時から取材し、植松被告と手紙のやり取りを続けるAbemaニュースディレクターの杉原啓太氏。事件の被害者である尾野一矢(かずや)さん(44)とその家族も取材しているが、「(一矢さんが)自傷行為を行ってしまうなど、なかなか心の傷は癒えていない状況」と話す。

 7月25日に植松被告から届いた手紙は5ページにわたり、「意思疎通がとれない人間を安楽死させるべきだ」「最低限の自立ができない人間を支援することは自然の法則に反する」などと、当初からある障害者に対する差別が綴られている。さらには、ボールペンで描いたとみられる“鯉と桜”のイラストも同封されていた。

 26日放送の『けやきヒル’sNEWS』(AbemaTV・平日12時〜)に、コメンテーターとして出演したメディアアーティストの落合陽一氏は、植松被告の「〜べき」論に異議を唱える。「犯罪を起こして“べき論”を通そうとするっていうのは全然よくない。日本の民主主義というルールの中で思うことがあるなら、正規のプロセスをとって欲しい」と話す。

 さらに、「障害っていう言葉はそもそもおかしい。江戸時代だったら、近視だったら働けなかった。今は眼鏡をかけるのはオシャレかオシャレじゃないかの問題に過ぎない。障害に対しての政策は、税収が一定量なら、何かにお金を使うと例えば学校教育に使うお金が減るなどの弊害があるように見えるけど、今ある障害はテクノロジーで解決できる問題がほとんどつまり、ゼロサムゲームじゃない。どうやって問題を解決していくかを考える方がポジティブ。足し合わせてゼロだからこっちにいくら割くんだ、それに対してどう思う、っていうのは的外れだと思う」との見解を示した。

 杉原ディレクターは、取材を進める中で「かわいそう」という言葉は聞こえるが、「怖い」という“当事者”の声がなかなか出てこないことに疑問を覚えたという。それを受けて落合氏は、戦後最悪の大量殺人事件にも関わらず“障害者が被害者”というだけで人々の印象が変わってしまっていることを指摘した上で「障害者施設と普通の施設は何も変わらない。そういう穿った見方が全体的に現れている」とコメントした。

 植松被告は裁判員制度で裁かれることになるが、初公判の日はまだ決まっていない。

(AbemaTV/『けやきヒル’sNEWS』より)

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