「チーム・スカイ」に所属するクリス・フルーム【写真:Getty Images】

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4度目の優勝を果たしたフルーム、ファンのプロポーズの「キューピット役」を担う

 自転車ロードレースの祭典「ツール・ド・フランス」。2017年の戦いは、「チーム・スカイ」に所属するクリス・フルーム(英国)の総合3連覇で幕を閉じた。4度目のタイトルを手にした32歳は、ゴール直後にファンのプロポーズを後押しする粋な計らいを見せたという。英紙「デイリー・テレグラフ」が報じている。

 7月1日にドイツ・デュッセルドルフで開幕し、3週間以上に渡る激闘を制したフルームには重要な“ミッション”があった。

 記事によれば、テレビ局のプロデューサーで、フルームファンのトム・カルベルリーさんから、恋人のエイミー・ドリュワリーさんと結ばれるための「キューピット役」を依頼されていたという。

 トムさんは、大会中に「チーム・スカイ」のサー・デイブ・ブレイルズフォード代表にEメールを送付。激戦の火蓋はすでに切って落とされていたにもかかわらず、わずか5分後にブレイルズフォード氏から「我々がそれを叶えよう」と助太刀を約束する返信が届いたと記されている。

フルームを紹介され、指輪を差し出されたエイミーさんは…「オーマイゴッド!」

 そして迎えた、運命の瞬間――。

 大会最終日、個人総合成績トップの選手に与えられる黄色のリーダージャージ「マイヨジョーヌ」姿となったフルームは、ゴール前で一緒に観戦していたトムさんとエイミーさんの下に歩み寄った。

 トムさんからフルームを紹介されたエイミーさんは、事態を把握できず少し戸惑いの表情を浮かべる。「やあ、エイミーさん。元気かい?」と声をかけたフルームは、「僕は3週間、これを一緒に持っていたんだ」と言って、婚約指輪の入った黒い箱をトムさんに手渡した。

「オーマイゴッド!」

 信じられない様子で絶叫したエイミーさん。トムさんはそんな彼女に、ひざまずいて婚約指輪を差し出し、プロポーズを成功させたのだった。観衆から「おめでとう!」という祝福の声が挙がるなか、ふたりは熱いキスをかわし、喜びを分かち合った。

「フィアンセと僕はツール(ド・フランス)にいつも夢中で、観戦はこれで5年連続なんです。我々はファーストステージを観戦していました。ツールの最後に(プロポーズ)できると思ったんです」

 記事では、興奮冷めやらぬトムさんのコメントを紹介している。

2人は来年以降に予定されている結婚式へフルームを招待することを約束

 プロポーズにあたっては、一般人であるトムさんがエイミーさんに悟られないようにしながらゴール後の「チーム・スカイ」に接触しようとセキュリティー用のフェンスを乗り越えたため、地元警察から疑いの目を向けられることになったという。

「僕は牢屋行き免除の“カード”を使わざるを得なかった。スカイ・チームの彼らが来てくれて、警察から僕を助けてくれたんだ」

 トムさんは記事で、チーム・スカイが現場に駆け付けてくれたおかげで、プロポーズが無事に現実のものになったことを明かしている。

 2人は来年以降に予定されている結婚式へフルームを招待することを約束。ツール・ド・フランス王者の“絶妙アシスト”に支えられた感動的なプロポーズ成功は、大きな反響を呼んでいる。