愛犬をきちんとシャンプーしてるのに臭い!なんて感じることはありませんか?
実はその臭いには様々な病気が隠れている可能性があります。一つずつ詳しくみていきましょう。

外耳炎

症状

耳からツンとした臭いがする耳に耳垢がたまる耳を後ろ足で掻いたり床に擦り付ける頭を振る耳が赤く腫れ皮膚がザラザラしている外耳道が狭くなる耳周辺に掻き傷が出来る

原因

◆ミミヒゼンダニの寄生
ミミヒゼンダニとは、体長0.3〜0.5mmの耳の中にだけ寄生するダニです。
このダニは草むらなどにいるダニとは異なり、ミミヒゼンダニに寄生されている動物との接触で移ります。
ミミヒゼンダニは耳の中の皮膚、耳垢、傷付いた皮膚のカサブタ、血液、リンパ液を栄養源にしています。
ミミダニが寄生しているとカサカサした黒い耳垢が特徴的で、これはミミヒゼンダニの排泄物と耳垢が混ざったものです。
ミミヒゼンダニによる刺激で犬は非常に強い耳の痒みに襲われます。

◆耳の細菌感染
細菌や真菌が耳の中に感染すると、耳の中がベタベタした耳垢が付き、強い臭いを放ちます。特にマラセチアという真菌による外耳炎は、酸っぱいような一度嗅いだら忘れない程の強い臭いを放ちます。
プードル、シーズー、コッカー、ダックスフンド、ゴールデンレトリバーなどの垂れ耳の犬種は、他の犬種に比べ耳の通気性が悪いため、細菌が繁殖しやすい傾向にあります。
またプードルやシーズーなどの犬種は、耳の中の毛が多いことも細菌が繁殖しやすい要因となります。

治療法

◆ミミヒゼンダニ
ミミヒゼンダニを退治する駆虫薬を使用します。同時に耳掃除を行い耳垢を綺麗にします。

◆耳の細菌感染
耳の中を洗浄液を使い掃除を行います。
その後、抗生物質の点耳薬、もしくは飲み薬を使い細菌を退治していきます。

予防法

日頃から愛犬の耳の中の汚れや臭いをチェックし、定期的な耳掃除や耳の中の毛抜きを行います。
また、ミミヒゼンダニに感染した場合は、多頭飼いの場合、他の動物へ移してしまう可能性があるため駆虫出来るまでは接触させないようにしましょう。
自宅での耳掃除は、綿棒を使うと耳垢を奥に押し込めてしまうので大変危険です。指にティッシュを巻きもしくはコットンなどを使い届く範囲を拭うようにしましょう。汚れが付いてきたり、痒がる仕草が見られる場合は動物病院へ連れていき診てもらいましょう。

腎臓病

症状

口が臭い(アンモニア臭)食欲の低下痩せてくる水をよく飲む尿の量が増える貧血吐く

原因

腎臓病の原因は基礎疾患や遺伝、年齢によるものなど様々です。特に腎臓の機能の低下は加齢と共に起こりやすくなります。
末期の腎不全などでは口からアンモニア臭がします。これは腎臓の機能低下によるもので、排泄されるべきアンモニアが排泄されないために口から臭いが出てきます。
もし愛犬の口からアンモニア臭がする場合は、大変危険な状態ですのですぐ動物病院へ連れていきましょう。

治療法

腎臓病の治療法は原因によって様々です。
例えば、尿閉塞による急性腎不全の場合は、まず原因である尿閉塞を解除し、輸液等の治療を行います。
加齢などによる慢性腎臓病は輸液、投薬、療法食を与えて治療を行います。
一度悪くなった腎臓の細胞は元に戻ることはありませんので、残された正常な細胞を手助けするような治療を行います。

予防法

犬の腎臓は発症してもギリギリまで目立った症状は現れません。腎臓が4分の3ダメージを受けて初めて血液検査で異常値が出ます。
腎臓病の早期発見には、尿検査が有効です。初期の腎臓病には尿比重(尿の濃さ)の低下が見られます。7才以上の犬は半年〜1年に1回の健康診断を受け、血液検査と尿検査を受け早期発見に努めましょう。

糖尿病

症状

口臭、尿が甘酸っぱい臭い(リンゴや柿が腐ったような臭い)になる水を大量に飲む尿量が増える食欲が増す痩せてくる

原因

糖尿病の原因は遺伝や年齢、肥満など様々あります。
ダックスフンド、プードル、ヨークシャーテリアなどは糖尿病になりやすい犬種だと言われていますが、どの犬種でもおこりえます。
若齢で発症する場合と3歳以降で発症する場合があり、メス犬はオスよりも2〜3倍糖尿病になるリスクが高い傾向にあります。またそのような体質に肥満が重なるとさらに多く発症してしまいます。

治療法

糖尿病の治療法は、インスリンの注射、食事の改善です。
まずインスリンの注射は獣医師の指導のもと、自宅で飼い主さんが毎日愛犬に注射を打ちます。
また血糖値の上昇を防ぐために療法食を与える場合もあります。食事の時間や回数などインスリンの注射のタイミングと合わせて獣医師と相談しながら治療を行っていきます。

予防法

糖尿病の予防法は食事量と運動です。
太らせないことが大切で、栄養バランスの良い食事と適度な運動が予防へと繋がります。
また食事の早食いが習慣化してしまうと血糖値がグッと急に高くなり、糖尿病のリスクが高くなってしまいますので、早食い傾向にある場合は食器や与え方などを工夫しましょう。

肛門嚢炎

症状

肛門嚢が破れ、非常に臭い分泌液が出てる床にお尻を擦り付ける肛門を舐める尻尾を追いかける排便時に鳴く肛門周辺が赤くなったり腫れる

原因

犬にはスカンクのように肛門の両脇に悪臭を放つ分泌腺があり、これを肛門腺といいます。肛門腺は肛門嚢という分泌液を貯める袋があり、その分泌液は排便時に少しずつ出ていきます。
その分泌液が上手に出ていかない子もいて、きちんと定期的に絞ってあげないと分泌液がどんどん溜まってしまいます。
肛門周辺は常に糞便などの菌に汚染されており、肛門嚢がなんらかの原因で炎症を起こしてしまうと肛門嚢炎になります。
腫れるだけでなく、酷い場合は肛門嚢が破れてしまい傷口から非常に臭い分泌液が出てきます。
肛門嚢炎を発症するのに年齢や性別は関係ありません。

治療法

まず溜まっている分泌液を絞り出します。
その後、抗生物質や抗炎症薬を使い治療をしていきます。
傷口を気にして舐めてしまう場合は、傷口が塞がるまでエリザベスカラーを付けて過ごすこともあります。

予防法

肛門嚢に分泌液が溜まるスピードは個体によって異なります。1週間ほどで溜まる子もいれば、1ヶ月程度の子もいます。
肛門嚢炎にならないように定期的に肛門線を絞ってあげましょう。
肛門線はコツを掴めば自宅で簡単に絞ることが出来ます。
やり方が分からない、出来ないという場合はトリミング施設や動物病院で絞ってもらいましょう。

歯周病

症状

口や息が臭い(ドブや腐敗臭)歯茎が赤い歯がグラグラする、抜ける歯が長くなったように感じる(歯茎が痩せる)歯に歯石が付いている食べた方が以前より遅くなるドロッとした鼻水が出る頻繁にくしゃみをする

原因

歯磨きを怠ることにより口腔内の衛生状態が悪くなります。食べカスが残ったままだと細菌が繁殖し、歯垢へと変わり歯茎に炎症をもたらします。歯垢は2〜3日で歯石へと変わります。状態が悪化していくと、歯茎は痩せてしまい歯はグラグラになります。酷い場合は細菌が骨を溶かし、鼻へ貫通し(副鼻腔炎)鼻水が出るようになります。
歯石が付着した犬の口腔内はとても臭く、ドブや腐敗臭がします。
犬が毛づくろいをするとヨダレが付着した身体からは同じ臭いがします。

治療法

口腔内の衛生状態をよくする為に、スケーリング(歯石除去)を行います。
犬のスケーリングは全身麻酔になります。機械を使い歯石を綺麗に剥がし、この先歯石が付きにくくするために歯をツルツルに磨きます。
歯肉に炎症が見られる場合はレーザーを使ったり、ダメになっている歯を抜いたりなど状態に合わせた治療を行います。

予防法

歯周病の予防には歯磨きです。
ガムを与えてれば十分だと思われている方がいますが、ガムだけでは不十分です。きちんと歯ブラシを使い綺麗にしましょう。
また柔らかいフードは、歯に付きやすく歯石になりやすいですので、固いフードを与えるようにしましょう。

涙やけや顔のシワに細菌繁殖

症状

犬の顔が臭い(生乾きの雑巾臭)涙やけがあり赤茶色に染まっている短鼻種の顔のシワが汚い顔を痒がる

原因

涙が長い期間、顔を濡らしていると被毛は赤茶色に変色してきます。濡れたままだと細菌が繁殖し生乾きの雑巾のような臭いを放ちます。
またパグ、フレンチブルドッグ、シーズー、ペキニーズなどの短鼻種は顔のシワに汚れが溜まりやすく細菌が繁殖しやすく臭いの元になります。

治療法

涙がよく出て顔が濡れてしまう場合は、まず目の治療を行い涙やけが出来る原因を断ちます。
濡れたままだと細菌が繁殖してしまいますので、乾いたティッシュなどでこまめに涙を拭き取ったり、綺麗に洗い流し清潔にします。
短鼻種の顔のシワも同様に綺麗に洗ったり、こまめに拭き細菌の繁殖を防ぎます。
皮膚が炎症を起こしている場合は、抗生物質の軟膏や飲み薬を使って治療をします。

予防法

細菌が繁殖しないように、こまめに涙を拭ったり汚れが溜まりやすい部分は綺麗に洗うように心がけましょう。濡れたままだと細菌が繁殖しやすくなりますので、しっかり乾かすことが大切です。

まとめ

シャンプーをしているのになんだか臭いと感じたら、何か病気が隠れているかもしれません。臭いは身体からのサインです。
きちんと臭いの原因を突き止め、その原因に合った対策を取り改善するようにしましょう。