北朝鮮国内の非公開の場所で発射された北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」。朝鮮中央通信(KCNA)配信(2017年7月28日撮影、同月29日配信)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新、写真追加)北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は29日、同国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験が成功し、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が米本土全域を射程に収めたと述べたと伝えた。

 KCNAは、28日深夜に発射実験が行われたICBMは「火星14(Hwasong 14)」の改良型で、約47分かけて998キロ飛行し、最高高度は3724.9キロに達したとしている。

 金正恩氏は「あらゆる時にあらゆる場所から」ICBMを発射する能力が示され、米本土全域が射程に入ったことも確認されたと「誇りを持って」述べたという。

■時間がなくなりつつある米国

 アナリストらは、今回のミサイルは射程約1万キロで、米本土もその範囲に入るとみている。米科学者団体「憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)」の兵器専門家、デービッド・ライト(David Wright)氏は自身のブログで「現時点の情報によれば、今日の北朝鮮によるミサイル実験は米西海岸、そして多くの米主要都市に容易に届いていた可能性がある」との見方を示した。

 ライト氏によるとロサンゼルス(Los Angeles)、デンバー(Denver)、シカゴ(Chicago)は十分射程に入るとみられ、ボストン(Boston)やニューヨーク(New York)にも届くかもしれないという。

 北朝鮮核兵器計画の専門家、米ジョンズ・ホプキンス大学(Johns Hopkins University)米韓研究所(US-Korea Institute)のジョエル・ウィット(Joel Wit)上級研究員は、今回の発射で、米政府が差し迫った安全保障上の危機から抜け出す方策を探る時間がなくなりつつあることが改めて示されたと述べた。

 ウィット氏は同研究所のウェブサイト「38ノース(38 North)」に「北朝鮮が、米国に到達可能なミサイルとみられるものの実験をもう一度行えば、ますます危険になるこの状況にトランプ政権がレーザー光線のように集中する必要があることが強調されるだろう」と書いた。
【翻訳編集】AFPBB News