固定のギャラが払われることはほとんどない上に、交通費や衣装代は自腹、という劣悪な環境下で活動せざるを得ない地下アイドルは数多い(写真はイメージです)

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アイドルという職業に憧れる少女は多いが、「アイドル戦国時代」と呼ばれる昨今、その競争は激化する一方だ。なかでもまだ日の目を見ず、ライブやイベントを中心に活動している地下アイドルたちの日常はなかなかに過酷なようだ。元・地下アイドルが語るその実態とは?(取材・文/清談社)

収入はすべて運営側に巻き上げられた!
元・地下アイドルの悲痛な告白

「みんなの前で運営の人に携帯の中身をチェックされた。仲間だと思っていたメンバーは、その様子をただニヤニヤ見ているだけ。アイドルってこんなことまでされなくちゃいけないの?悔しくて、涙を我慢するのに必死でした」

 そう語るのは、3年前、とある地下アイドルグループに在籍していた元・地下アイドルのAさん(20歳)だ。昔から歌やダンスで人を魅了するアイドルに強い憧れを持っていたというAさん。しかし実際に地下アイドルになってみると、理想と現実のギャップに打ちのめされることになる。

「私たちのグループでは、最初にメンバーが1人ずつ順番に前へ出て、自己紹介をする時間があるんですけど、そのときに後ろにいる他のメンバーに小さい声で悪口を言われたり、ダンスしながら足を踏まれたりすることはしょっちゅうでした。みんなでグループを盛り上げていこう!という感じではなく、他のメンバーを蹴落とすようなことばかり。空気は最悪でした」

グループは気が強い女子ばかりで仲が悪く、メンバー間でのいじめもザラだったという。ただし、こうした人間関係の悩み以上にキツかったのは経済的圧迫だ。

 基本的に、地下アイドルに固定のギャラが支払われることはほとんどない。彼女たちの主な収入源は、公演後にファンと撮るツーショットチェキの販売など、物販と呼ばれるグッズ販売の売り上げだ。物販の売れ行きが乏しければ、収入は安定しない。今年1月には、地下アイドル界では有名なグループ「仮面女子」のメンバーが、初月の給料が700円だったことを告白して話題になったが、Aさんの場合、そういった利益は全て運営側に入り、アイドルとしての収入はゼロに近かったという。

「ファンの方が1枚300円で私とチェキを撮っても、その利益は全部運営のもの。結局、どれだけ自分ががんばって公演に人を呼んでも、チェキを撮っても、アイドルとしての収入はほとんどありませんでした。それでいて交通費は全部、自腹。活動があるからバイトもできないし、とにかくキツかった。収入より支出が圧倒的に多くて、地下アイドルの子たちは、みんなお金に困っていました」

 特にまだ学生のメンバーにとって、活動費用を捻出することは非常に難しい。授業が終わればレッスン、土日には公演があり、バイトする時間などあるはずがない。Aさんによれば、まず所属するために30万円払ったうえに衣装代も交通費も自費、というグループすらあったという。

「そのアイドルグループでは一定の金額を使ったファンに対して、アイドルが電話してあげるサービスがあったり、お酒も飲めるイベントでファンの人の横にアイドルを座らせたり。まるでキャバ嬢みたいな扱いをさせられている、という話を聞きました」

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