病気の心配が尽きないアンジー

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女優のアンジェリーナ・ジョリーさん(42)の、ブラッド・ピットさんとの離婚後初となる単独インタビューが2017年7月27日、米カルチャー雑誌「ヴァニティ・フェア」電子版に掲載された。

その中でジョリーさんは2016年9月に「ベル麻痺」と「高血圧症」と診断され、さらに早期閉経にも苦しめられていると告白している。

原因不明の顔面麻痺

聞きなれない「ベル麻痺」だが、インターネット上の医学事典「MSDマニュアル」によると、顔面神経の機能不全により顔の片側の筋肉に突然の筋力低下または麻痺が起こる病気で、いわゆる顔面麻痺の一種だ。

米保健福祉省のサイトでは、15歳未満と60歳以上の米国人に発症例が多く、毎年4万人程度の患者が確認されているとされ、妊婦や糖尿病患者、インフルエンザ患者でも発症することがあるとされている。

正確な原因は不明だが、口内にできるヘルペスのヘルペスウイルスが顔面神経に炎症を起こすことで顔の筋肉の動きが制限されている可能性が高いと考えられているようだ。

ジョリーさん自身はインタビューの中で高血圧症がベル麻痺の原因ではないかと疑っていると語っている。高血圧症は脳卒中や心筋梗塞など血管や神経に関係した病気のリスク要因であることはよく知られているが、今のところベル麻痺の原因であるとするエビデンス(科学的証拠)は存在しない。

脳卒中による筋力低下から顔面麻痺が起きることも知られているが、MSDマニュアルでは、

「脳卒中による筋力の低下は、顔全体ではなく顔の下側だけに起こるため、ベル麻痺(および、別のタイプの顔面神経麻痺)と区別できます」

と解説している。

早期閉経はベル麻痺とは無関係で、英「Daily Mail」紙などは「離婚などのストレスが重なったことが原因だろう」との医師のコメントを掲載。ジョリーさんも離婚という言葉を使うことが拒否しながらも、ブラッド・ピットさんと別れたことやシングルマザーとして子育てをすることに重圧を感じていると答えていた。

放置していても回復するが

ジョリーさんといえば、2013年と2015年に遺伝子検査の結果から「がんを予防する」との理由で乳房切除と卵巣切除手術に踏み切り、さらには一時期極端な菜食に走って体調不良に陥っていたことを告白したことがある。

こうしたエピソードから、海外の医療関係者やメディアは脅迫意識に近い健康志向を持つことを「Angelina Jolie syndrome(アンジェリーナ・ジョリー症候群)」と命名したほどだ。

「Daily Mail」紙もジョリーさんのこれまでの「健康遍歴」を取り上げ、「離婚や子育てに加えて病気恐怖症もストレスになり、さらに他の病気のリスクを高めているのではないか」と指摘している。

ちなみにベル麻痺自体は治療をしなくても2〜3週間で症状が緩和し、数か月で完治するようだが、ジョリーさんはマッサージと鍼治療という標準治療を受け回復したという。

放置していても治る病気と安心したいところだが、MSDマニュアルでは唾液や涙の産生に影響が出て目の乾燥や味覚障害、聴覚障害などが生じる危険性もあると警告。また、完全に回復せず顔が垂れ下がったままになることもあり、顔面の違和感を覚えた際は速やかに医療機関を受診するようすすめている。