テレビ朝日系『黒革の手帖』番組公式サイトより

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 女優・武井咲が、銀座を舞台に暗躍する悪女役を演じるドラマ『黒革の手帖』(テレビ朝日系)の第2話が27日に放送され、平均視聴率は12.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を獲得。前回よりも0.6%アップしました。

 前回、脱税者の名前を記した“黒革の手帖”を脅しのネタに、派遣社員として勤めていた東林銀行から1億8,000万円を横領することに成功した原口元子(武井咲)。その資金を元手に銀座の一等地にクラブ『カルネ(フランス語で手帖の意)』をオープンさせました。

 今回は、クラブをオープンさせてから幾ばくかの月日が経過したところからスタート。煌びやかな服に身を包み、我が物顔で銀座の街を歩く元子ですが、その内実はというと資金繰りに苦戦しています。“銀座で1番若いママ”をウリに集客できたのは最初の頃だけだったのです。

 そんな折、銀行員時代の同僚・山田波子(仲里依紗)に遭遇します。聞けば、波子は彼氏に貢いだ金の返済に追われているとのこと。波子の素人っぽさに目をつけた元子は、カルネで働いてみないかと持ちかけます。

 最初はリボ払いの返済が終わるまでという条件で働き始めた波子ですが、ホステスとしての頭角をメキメキと現し、クラブの常連である楢林クリニック院長・楢林謙治(奥田瑛二)にタワーマンションの一室や高級外車を貢がせるまでに成長を遂げます。

 しかし、客を横取りするなど、なりふり構わない営業スタイルが火種となり、他のホステスたちと乱闘騒ぎに発展。その結果、波子はクラブを辞めるのですが、次に元子の前に現れた時、楢林の出資で自身のクラブをオープンすることを宣言します。

 その出店場所はなんと、カルネと同じビルの2つ上のフロアで、面積は2倍あるとのこと。オープンすれば、カルネの客がそちらへ流れてしまうことは必至です。恩を仇で返された元子は、波子を叩き潰す秘策に打って出ます。

 実は、“黒革の手帖”には、楢林の名前も記されているのですね。東林銀行に脱税用の借名口座を設けているのですが、それを管理しているのが、楢林クリニックで30年以上も看護師長として働き、楢林の愛人でもある中岡市子(高畑淳子)。元子はその市子に、楢林が波子に総額で2億円以上も貢いでいることを密告。そして、ご丁寧にも、波子の住むマンションの住所まで教えます。

 嫉妬に狂った市子は、その足で波子の住むマンションに怒鳴り込み、殴り合いの修羅場を演じます。そこへ楢林が駆け付け、結局、市子が捨てられることに。ただ、このまま市子が引き下がるわけもなく、遺恨を残したところで第2話は終了となりました。

 さて、今回の感想。前回、武井は前評判を覆すような悪女ぶりを見せ、いい意味で期待を裏切ってくれました。今回はカルネのオープンから月日が経ったということですが、ママ役が板についてきた印象です。放送前に着物姿を披露した際には「貫禄がない」との批判が少なくありませんでしたが、ドラマ内では23歳とは思えない妖艶な色気を発揮。目力があるだけに悪女役がぴったりと合い、特に企み顔をしている時はゾクゾクとさせるような魅力を放っています。

 しかし、今回は武井以上に波子役の仲里依紗の演技が秀逸でした。見た目も性格も地味で男に貢ぐ側だった普通の女の子から、楢林に2億円以上も貢がせる悪女へと変身するまでに、放送時間にしてわずか30分たらず。ともすれば性急に過ぎる展開といえたのですが、仲は違和感なく、金の魔力に憑りつかれ、女の武器の使いように目覚めていく波子の内面の変化を、わずか数シーンで表現してみせました。

 また、その波子に楢林を奪われてしまう市子役の高畑淳子も、さすがの存在感を示していました。市子は、楢林クリニックがまだ下町のイチ皮膚科だった頃から楢林を支え、美容施術のノウハウや経営法を一緒に考えるだけでなく、身近な世話までしてきました。さらに、他の看護師や事務員たちから“ケチケチババア”と陰口を叩かれようとも気にせず、節約に徹して新病院設立のための資金を蓄えてきたのです。

 それを波子にあっさりと横取りされてしまったのですから、怒り心頭に発するのも当然。原作では波子との直接的な対立は描かれていませんでしたが、実際には殴りたくもなるでしょう。「泥棒猫!」というセリフを連呼するのは失笑ものでしたが、髪を掴んで殴り合うガチンコバトルは鬼気迫るものがありドラマを盛り上げていました。

 さて、気になる次回。元子は、脱税をばらすと楢林を脅し、波子への出資を止めさせます。それを知った波子が元子を恨み、復讐していく展開になるということで、どんな激しいバトルが繰り広げられていくのか楽しみに待ちたいと思います。
(文=大羽鴨乃)