「売上が下がった」「クレームが増えた」など、すぐにでも解決しなければならない問題をミーティングなどで提起してみても、従業員は口をつぐんでしまうばかりか、何か新しいことをやってもすべてが空振りに…。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では、著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、そんな無意味な努力をすることなく店舗のクオリティを上げる「仮説立て」の手法について解説してくださっています。

「バカ蹴り」が社内で無くなれば、店舗のクオリティは確実に向上する!

「このようになっている原因はなんだろう?」

「●●をやならなければならない理由は何?」

「なぜ、■■が起こってしまうのだろう?」

と、僕は、店長面談やミーティングの際に質問として投げかけることが多いのですが、嫌な顔をしたり、答えに窮したりしてしまう人がいます。こういう人たちに共通している点は、「行動しても結果がでない」「ただ闇雲に行動だけをしている」ということ。

何かお店の改善のために行動するには、「現在の状況から原因を探り出し、その原因を解決する」という思考の手順が必要なのですが、こういった思考の手順を踏む「クセつけ」ができていないため、いくら行動しても結果が出ないのです。

サッカーで例えるなら、パスをする際に、状況を打開するためのパスをするのではなく、ただ「なんとなく思いつき」でパスをするというようなものです。これをサッカーでは、「バカ蹴り」というそうです。「バカ蹴り」のようなことを続けていると、どんなに努力しても、どんなに必死に頑張っても、結果が出ることはありません。

こういった人を社内からできるだけ無くすことができれば、行動の質を高めることができますし、また、店は自然とクオリティを向上させることができるはずです。では、そのために、何をさせればいいのか?

僕はコンサルティングに入る際に、まず、店長たちに結果が出やすい「フレームワーク」を数点教えます。フレームワークというのは、仕事を効率的に進めるための視点、考え方の「枠」なのですが、このフレームに当てはめて考えることで、仕事の成果が向上したり、考える視点のモレを無くすことができなす。

飲食店で言えば、店舗コンセプトを考える際には、ターゲット、利用動機、立地環境、利用金額構成(客単価)、メニュー構成、サービスコンセプト、競争優位性という8つの「枠」に考えを纏めることで、店舗コンセプトの整合性が取れるようなりますね。

このようなフレームワークを社内で共有することができれば、「バカ蹴り」するスタッフを壊滅させることができ、より質の高い話し合いができるとともに、成果も上げやすくなります。

私がまず、店舗スタッフに覚えてもらうフレームワークは、「成果を出すための6ステップ」というフレームワーク。

現状分析→問題点の抽出→問題点の絞り込み→ゴール設定→対策立案→動機付け

このフレームワークを学んでいただくことで、店舗改善等をスムーズに、そして、より高い確率で成果を出すことが可能になります。

このフレームワークを使用する際に大切になるのは、「仮説立て」。現状分析と問題点の抽出は、数値を活用すればすぐにできます。数値を色々な視点で分解し、前月の数値や自店の適正値と比較すれば問題点は発見しやすくなりますが(こういった分解する、比較するという思考を社内で共有化することもとても重要!)、そこからより重要になってくるのが「仮説立て」。数値の変化、違いが「なぜ、そのような状態になっているのか」と仮説立てするわけです。

例えば、客単価が先月よりも200円下がっていると、下がった原因と思われることを「仮説立て」するわけです。冒頭の質問は、この「仮説立て」を促すために普段私は積極的に店長たちに投げかけているのです。

この「仮説立て」ができるようになれば、問題の原因が見えやすくなり、原因がわかれば、それを改善すればいいわけですから、より成果も高くなるわけです。

ただ闇雲に「頑張れ」「何かしろ」と言っても、結果が出なければスタッフ自身のモチベーションも下がりっぱなしになります。「結果が出やすい」思考方法を社内で共有化することで、成果の出る確率が高まればスタッフのモチベーションも自然と向上します。

皆さんの会社では、「フレームワーク」のような考え方を共有するツールはありますか?

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出典元:まぐまぐニュース!