ミッキーマウスからサプライズを受けた姉と弟(画像は『CBS News 2017年7月20日付「Mickey Mouse helps parents surprise foster kids with adoption news」』のスクリーンショット)

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幼い頃から養護施設を転々としてきた子供たちにとって、「家族ができる」ということは何よりの喜びに違いない。このほど米ペンシルベニア州に暮らす里親夫婦が、2人の姉弟を家族として迎えるため正式に養子縁組しそのサプライズを子供たちにとって最高の方法で行った。『Today』や『CBS News』など複数の米メディアが伝えている。

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ペンシルベニア州ポートランドに暮らすトム・ギルモアさんと妻のコートニーさんは、結婚してわずか1か月後に里親になろうと決心した。3年間で13人の子供たちの世話をしてきたが、そのほとんどは幼く短期間の親代わりという意識が夫婦にはあった。ところがジャニエルちゃん(12歳)とイライジャ君(10歳)姉弟を引き取った時、これまでとは異なる気持ちになったという。

「いつもきょうだいを引き離すのはかわいそうだから2人一緒に引き取って面倒を見ていたんです。複数の里親のもとを行ったり来たりしてきたジャニエルとイライジャとは、会ってすぐに養子にしたいと思えるほど私たち夫婦と息がぴったり合いました」とコートニーさんは話す。

夫妻は早速、裁判所に手続きを進めたが養子縁組には思いのほか時間がかかり、姉弟がやってきてから3年もその日を心待ちにしていた。そしてついに、正式な養子縁組が5月24日に成立することを知った。

今年4月、「家族になる」ことのお祝いを兼ねてコートニーさんとトムさんは子供たち2人を連れてフロリダ州オーランドのウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートへ旅行に連れて行った。旅行の3日前に嬉しい知らせを受け取った夫妻は、すぐに子供たちに打ち明けたい気持ちをこらえて、ディズニー・ワールドでこのニュースを伝えようと決めていた。そして到着するとスタッフから「何をお祝いしますか?」と“セレブレーション・バッジ”を渡されたコートニーさんは、「子供たちを養子にすること」とそこに書き込んだ。

そしてそのバッジの写真をウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのツイッターアカントに投稿すると、しばらくして代表者から連絡を受けた。「そういうことならば、特別なアレンジをしましょう」と言われ、急きょサプライズが行われることになった。

ミッキーマウスと記念撮影し、サインをもらうだけだと思っていたジャニエルちゃんとイライジャ君は、マジック・キングダム内の一室へと案内された。記念撮影の後、ミッキーマウスから養子縁組の公式日を知らされると2人は驚き、ジャニエルちゃんは口を押さえて涙を流した。

この動画は7月6日にコートニーさんのFacebookアカウントに投稿され大反響を呼んだ。「動画を何度も見て毎回涙している」というコートニーさんはこのように語っている。

「私は自分自身が里親のもとで育ってきたので、大人になったら自分も里親になって子供たちの面倒を見たいという気持ちがありました。いつか結婚する人にも自分と一緒に里親となってくれる人と…という思いがありました。今回動画をシェアしたのは、世間に養子縁組についてもっと注目してほしかったからです。多くの子供が手を差し伸べられるのを待っているということを私たちは忘れてはならないと思います。」

またコートニーさんはジャニエルちゃんとイライジャ君を養子にしたことで、本当の家族がどういうものなのかを姉弟はこれから味わうことができると話している。「里親になることは決して容易ではありません。里子の立場である子供たちとっても、友人宅に寝泊まりするという些細なことでさえ大きな苦悩になることもあり、恥ずかしい思いをすることもあるのです。でもジャニエルとイライジャはこれからは普通の生活ができるようになります」と喜びを口にした。今回テックインサイトはコートニーさんに取材を試みたが、あいにく回答を得ることはできなかった。

心温まるニュースを知った人々からは「泣かずにはいられなかった」「これが本当のディズニーマジックだね」「素晴らしいニュースだ、おめでとう!」「素敵な家族だね」「ディズニー側の思いやりにも泣ける」「だからディズニーが好きなのよ!」といった祝福と感動の声が寄せられている。

画像は『CBS News 2017年7月20日付「Mickey Mouse helps parents surprise foster kids with adoption news」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)