(写真提供=FA photos)

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Kリーグの観客動員数が落ち込んでいる。

韓国プロサッカー連盟が7月27日に発表したところによれば、前半戦第23節を折り返した時点でのKリーグクラシック(1部リーグ)の平均観客動員数は6687人だった。

単純比較はできないが、これは7月5日時点でのJリーグの平均観客動員数1万8701人と比べても少ないことがわかる。

昨シーズンの7866人と比較しても1000人以上減っており、2015年シーズンの7770人、2014年シーズンの7931人と比べても圧倒的に少ない数字だ。

6月18日に行われた水原三星対FCソウルの試合もその状況を象徴している。韓国では両者の対決は「スーパーマッチ」と呼ばれ、毎シーズン3万人以上を動員する「Kリーグの自尊心を守っていた指標」(『スポーツワールド』)だったが、この試合の観客動員数は2万140人に過ぎなかった。2万5000人を割ったのは2005年以降初めてのことだった。

韓国代表の混乱が与える影響

なぜ、Kリーグの観客が減っているのか。

一つは政権交代の影響が挙げられる。韓国のサッカー関係者が「社会的な混乱によってプロスポーツの露出自体が大幅に減った」と証言するように、市民とメディアの視線が政治に向いてしまい、結果スポーツへの関心が薄れたことが少なからず影響しているのかもしれない。

実際、例えば韓国のプロ野球を見ても、開幕戦の平均観客動員数は1万2996人で、昨季の1万5536人から16.3%も減少している。

また韓国代表がW杯アジア最終予選で苦戦していることも一因だという指摘もある。韓国代表は6月のカタール戦で惨敗してW杯出場が危ぶまれており、7月には監督が交代するなど混乱状態にあると言っていい。

2002年日韓W杯後にKリーグ観客数が飛躍的に増加するなど「国家代表がうまくいってこそ国内プロリーグも成功する」というのが定説となっている韓国では、韓国代表の混乱がKリーグにも影響を及ぼしているという見方が強いのだ。

「話題になる内容が特にない」

しかし、もっとも大きな要因は、Kリーグ自体のレベルが落ちていることにあるのではないだろうか。

KBSのハン・ジュンヒ解説委員はこう語る。

「スター選手がゴールの嵐を起こすわけでもなく、新興あるいは伝統の強豪たちがKリーグを席巻するわけでもない。話題になる内容が特にない」

そこには、Kリーグでスター選手の流出が続いていることも関係しているだろう。

近年は特にJリーグへの移籍が活発で、今シーズンだけでも全北現代のキム・ボギョン(柏レイソル)、城南FCのファン・ウィジョ(ガンバ大阪)、蔚山現代のチョン・スンヒョン(サガン鳥栖)などスター選手や有望株が相次いで韓国を離れている。

上述した「スーパーマッチ」も、例えば2007年にはFCソウルにキ・ソンヨン、イ・チョンヨンなど現在欧州リーグで活躍する選手がいたし、水原三星にはキム・ナミルやソン・ジョングクなど2002年日韓W杯の“四強戦士”がいたが、今は彼らのようなスター選手がいない。

Kリーグで相次ぐ不祥事

さらに、Kリーグで不祥事も相次いでいることも不人気に拍車をかけている。

今年6月には、審判を買収したとして有罪判決を受けた全北現代の元スカウトが遺体で発見されており、大きな波紋を呼んだ。
(参考記事:審判買収で有罪判決の全北現代元スカウトが遺体で発見…真相は闇の中へ

また、5月にアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で済州ユナイテッドが浦和レッズと対戦した際に起こした乱闘騒ぎは記憶に新しいだろう。

このように様々な要因が考えられるが、いずれにしてもKリーグが危機的状況にあることは間違いない。この状況をKリーグがどのように受け止めるのか、今後も注視していきたい。

(文=李 仁守)