シーズン初戦から苦戦を強いられた久保。その戦いのなかで見えてきた課題とは? (C) Getty Images

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 現地時間7月27日の、ヨーロッパリーグ(EL)予選3回戦第1レグのアルタッハはヘントにとって今シーズンの初の公式戦だった。
 
 1-1で迎えた87分に久保裕也に決定機が訪れる。ブレヒト・デヤーゲレからの折り返しをゴール正面でフリーになって受けたが、この場面でシュートを高く吹かしてしまった。
 
 結果、ホームでの第1レグをドローで終えたヘント。勝利がかかった試合終盤でのミスショットを久保は次のように振り返った。
 
「ギリギリでボールが跳ねたので、ちょっとスネに当たってしまった。調子がいい時であれば、シュートのタイミングが合って上手く捉えていると思うので、ああいうのを上手く捉えるようにしたいですね」
 
 プレシーズンの久保は7月21日のレンス(フランス2部)戦、同月22日のベールスホット(ベルギー2部)戦と2試合連続ゴールを決めていた。さらにキレのある独走ドリブルからPKを奪うなど、その好調ぶりは日本でも伝えられていた。
 
 しかし、実際には6月の日本代表の試合で負傷した影響もあって、久保のコンディションは万全ではなかったようだ。
 
「(この日のアルタッハ戦の出来は)あんまりよくなかったかなあという感じです。怪我明けで90分できたのは、個人的にはポジティプかなと思いますけど。もうちょっとしたら(右足の膝から上に巻いた)テーピングも全部外れるかなというぐらいです。そういう意味ではポジティプに受け止めてますけど、内容はあまり良くなかった。そこはもっと良くしていきたいと思います」
 
 実際のところ3トップの右ウイングに入った久保はプレーの良し悪しがハッキリとし、状態が整っていないことを感じさせた。
 
 17分に低い軌道の強烈なミドルシュートをゴール枠内に蹴りこんで、相手GKを脅かしたり、さらに右サイドからシュートのような強いクロスを入れたかと思うと、その後はビルドアップでボールタッチが定まらず、パスをミスしたりしていた。
 
 チームからは「前線で張っているように」と指示を受けていたという久保だったが、あまりにボールが収まらず、後半に入ると堪らず中盤に落ちてボールに触ってテンポを作るよう働いた。
 
 しかし、前述の決定機を迎えるまで、この日の久保が相手ゴール前へと迫るシーンはなく、苦戦を強いられた。
 
「『前線から下がってくるな』と言われていたけれど、それはなかなか……。下がらずにやれたら一番いいんでしょうけれど、そういうわけにもいかず、自分で状況を見て考えながらやれれば一番良いと思います。
 
 本当に前で待っていて、一瞬の動きで受けろという感じ。でも、受けた後がなかなか続かないというか……今は個人でやるしかないという状況です。それは他のチームメイトも言ってましたけれど、改善していかないといけない」
 
 この後、ヘントは中2日で7月30日にシント=トロイデンとのベルギーリーグ開幕戦を戦い、8月3日にはアルタッハとのアウェーゲームに臨む。
 
「もうちょっと自分の身体もシャープに動かしたい。(今日は)ちょっと重いかなという感じもありましたし、その辺はここから試合を重ねるごとに上がっていけばいいかなと思います」
 
 連戦とともにシーズン幕開けを迎える久保。本人が冷静に自己分析をしたようにまずは、コンディションの向上に努めてもらいたいところだ。
 
取材・文:中田 徹