元高級娼婦の作家ネリー・アルカンの生涯を描く (C)FILM NELLY Inc.2016

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 2009年に36歳の若さで他界したカナダ出身のベストセラー作家、ネリー・アルカンの生涯を描いた映画「ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で」が、10月からYEBISU GARDEN CINEMAほかにて順次公開されることが決まった。

 1973年生まれのアルカンは、高級エスコートガールだった自身の過去をモデルに描いた自伝的小説「Putain」(原題)で突如として文壇に現れ、センセーションを巻き起こすが、09年に自身のアパートで首つり自殺をしていることころを発見され、短い生涯を閉じた。そんなアルカンの激情とともに送った人生と、エロティックで過激な小説の世界を描いた今作は、トロント映画祭が選ぶ2016年のカナダ映画トップ10の一作に選ばれるなど、高い評価を受けている。

 監督は、一夜限りの濃密な情事を官能的に描いた「ある夜のセックスのこと モントリオール、27時」のアンヌ・エモン。アルカンの作品世界にほれ込んだエモン監督自身が2年の歳月をかけて脚本を書き上げ、アルカンの作風である過激さを再現する一方で、その裏側にある愛への渇望や孤独、苦悩と言った人間の普遍的な感情も細やかに描き、性と生に翻弄されたひとりの女性としてのネリー・アルカンの実像を浮かび上がらせる。

 今作の日本公開は、アルカンの人生と作品世界を再発見する「ディスカバー ネリー・アルカン」プロジェクトの一環。同プロジェクトとしてはそのほか、アルカンの処女小説「Putain」が9月に出版され、松雪泰子、小島聖らの出演でアルカンの小説をコラージュした舞台「この熱き私の激情 それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌」が11月に上演されるなど、映画、小説、舞台でネリー・アルカンの世界を改めて見つめることができる。