中国当局が、中朝国境地帯のみならず、ラオス、タイへの脱北ルートとなっている雲南省でも脱北者の取り締まりを強化していると国際人権団体が主張した。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)のフィル・ロバートソンアジア局長代理が、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)とのインタビューで明らかにした。

ロバートソン氏によると、中国当局は今月初めから複数の脱北者グループを雲南省で逮捕した。HRWは現在、詳細を調査している。

また中国がなぜ、核問題、ミサイル問題で神経を逆なでする行為を繰り返している北朝鮮に協力して脱北者の逮捕を行っているのか、理由がわからないと述べた。中国は中朝関係が悪化すると、脱北者の取り締まりや強制送還に消極的になる傾向がある。

さらに、ラオス国境から北朝鮮国境までは脱北者を移送するには人員も費用もばかにならないことも、ロバートソン氏が中国政府の方針に疑問を呈する部分だ。北朝鮮と面した遼寧省丹東から、ラオスと面した雲南省モンラーまでは直線距離でも3000キロ離れている。

中国は、難民条約に定められた難民保護の義務を怠っており、北朝鮮の人権侵害に加担すれば国際社会からの非難は避けられないだろうとロバートソン氏は指摘した。

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