6月17日、9時55分。大歓声を浴び、大阪駅10番線ホームを旅立った初列車の選ばれし乗客は計16組、31名。

 2015年3月に引退した寝台列車「トワイライトエクスプレス」の伝統と格式を引き継ぐ、新たなクルーズトレインがJR西日本「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」だ。

 日本全国の観光列車を撮影している鉄道写真のエキスパート集団「レイルマンフォトオフィス」は“日本一豪華な列車”の魅力をこう語る。

「最大の魅力は、あらゆる面で本物の豪華さを追求していること。車内はまさに走る超高級ホテルそのものです」

 アールデコ調のインテリアを車両全体のデザインベースとした瑞風の最高乗車料金は、一人125万円(2泊3日)。

「最上級の客室『ザ・スイート』は日本国内唯一の1両1室。1回の運行につき、たった1室しか用意されていないんです。これは、従来の観光列車の常識ではありえない贅沢さです」

「ザ・スイート」には、エントランス、プライベートバルコニー、リビング・ダイニング、寝室、バスルームがあり、高級ホテルのスイートルーム一室がそのまま1車両に収まっているのだ。

「バスルームはカップルでゆっくりとバスタイムを楽しめるほどの広さです。リビング・ダイニングでは、コース料理が楽しめる広いテーブルスペースが確保されています」

「ザ・スイート」以外にも、ロイヤルシングル2室、ロイヤルツイン7室が用意され、全客室にシャワーとトイレが備わっている。

 また、豪華な食事を提供する食堂車「DINER PLEIADES(ダイナープレヤデス)」や、バーカウンターとゆったりとしたソファのある部屋でアルコールが楽しめるラウンジカー「SALON DE L’OUEST(サロン・ドゥ・ルゥエスト)」など、ホテル以上のもてなしで乗客の舌を満足させる。

「料理に関しては料亭『菊乃井』3代目主人・村田吉弘氏やレストラン『HAJIME』のオーナーシェフ・米田肇氏など、和食、フレンチ、イタリアンからスイーツまで、7人もの有名料理人が料理監修として関わっています」

 車窓からの景色を楽しむ乗り鉄たちを満足させる設備も万全のようだ。

「両先頭車両の展望車は、天井まで回り込む開放的なガラス窓で、全天の景色を楽しむことができます。進行方向が逆となる場合に立ち入ることのできる車両先頭部デッキは、ほかの観光列車にはない特徴のひとつです」

 食堂車、ラウンジカーなどのデッキや通路には、美術館さながらに工芸品や芸術作品が多数展示されている。乗車券の抽選は熾烈を極め、最高倍率は68倍。現在もプラチナチケットだ。

「確かに高額で、乗車の機会は限られていますが、かつてない一生の体験となることは間違いないです」

 日本一の車窓、一度は眺めてみたい。
(週刊FLASH 2017年7月11日号)