「この子を探しています。見かけたらお知らせください」

街中でたまに見かける『捜索ポスター』。家族である犬や猫などが迷子になってしまった場合、写真付きのポスターを貼り周囲に呼びかけるのは1つの方法です。

※写真はイメージ

ある日、閑静な住宅街に住んでいるという男性が見つけたポスターは、一風変わったものでした。

ユーモアと優しさでできた、1枚のポスター

たくさんの花が並ぶ住宅付近を男性が歩いている時、男性は電柱にこんな貼り紙がしてあることに気付きました。

「友達が2本、行方不明中。残された子たちがさびしがっています」

なんと、捜索願いが出されていたのは!!

ほっこりしてしまう文面に、男性はつい笑みがこぼれてしまったそう。ちょうどすぐそばに花の世話をしている女性がいたため、声をかけてみました。

その女性は、貼り紙をした本人でした。話を聞いてみると、どうやら歩道の脇に植えていた花が、根っこごと2本なくなったのだそう。

10種類以上もの花が並ぶ自宅の周りは、近所の人たちにとって、ほっと安らぐ憩いの場になっているといいます。

「近所の人たちが喜んで眺めていたからねぇ」

「仕方がない」と諦めていたものの、周囲の人たちが残念がる姿を見て、試しに貼り紙をしてみた女性。

彼女の願いが通じたのでしょうか。貼り紙は思わぬ贈り物を運んできたのです。

消えた花が返ってきた! その真相は…?

後日、貼り紙がはがされていることに気付いた近所の男性。さらに、以前はなかった鉢が、歩道の脇にひっそりと置かれていました。

※写真はイメージ

持ち主の女性によると、貼り紙をした2、3日後に真相は明らかになったのだそう。

「どうやら小さい子どもが、人のものと思わずに取っていってしまったらしいのよ。貼り紙を見た母親が、慌てて謝りに来てくれたの」

確かに歩道の脇にいくつも花が並んでいるため、一見自然に生えてきたものに見えなくもありません。道端でキレイな花を見つけたような感覚で引っこ抜いてしまったのでしょうか。

実際に植えていた花は返ってこなかったものの、申し訳なく思った子どもの母親が、別の花の鉢を用意し、持ち主さんに渡したようです。

「こんなことってあるのね」と、驚いた様子で語る持ち主さん。花たちも、友達が増えて喜んでいるように見えます。

温かい人柄がにじみ出た1枚の貼り紙は、街の片隅で小さな奇跡を起こしました。

[文・構成/grape編集部]