平日はマジメに仕事する“週末シャブ中”――30代が多数、逮捕や依存の最悪すぎるリスク

写真拡大

不良や、若い頃にハマっていた中高年が使うクスリ……。そんなイメージのある覚醒剤だが、実は平日マジメに仕事をし、週末だけ使うという20代、30代の“週末シャブ中”も少なくない。アブないクスリにハマる実態とは?

◆10万人あたりの覚醒剤検挙者数は30代が最多

 不良や、若いころにハマっていた中高年が使うクスリ……。そんなイメージのある覚醒剤だが、実は平日マジメに仕事をし、週末だけ使うという“週末シャブ中”が少なくない。それも、仕事をバリバリこなしている30代に多いのだ。

「平成28年度の警察庁のデータによれば、人口10万人あたりの検挙人数は20.0人と30代が最も多いんです」

 こう話すのは、薬物依存からの回復を支援するNPO法人アパリの事務局長・尾田真言氏だ。

「最近、50代以上の中高年のシャブ中が増えているという報道もありますが、人口10万人あたりでは5.0人と少ない。また、10代や20代の検挙人数もそれぞれ1.9人と10.2人。覚醒剤は安くても1万円以上するので、お金がない若い人たちには手が出ないのでしょう。結果として、社会的地位も自由に使えるお金もある30〜40代が覚醒剤使用のボリュームゾーンになっているんです」

 まさに働き盛りの世代でもあり、朝から晩まで仕事に追われてストレスを抱えていることも多いだろう。そんな状況が覚醒剤に手を出すきっかけになることもある。

「カフェイン剤と同じような感覚で覚醒剤を使ってしまうケースもありますよね。この場合、使用している本人はカフェインと同じ感覚なので大丈夫だと思っていますが、実際は確実に依存度が高まっていくので大丈夫なわけがない。気がつかないうちに着実に破綻に向かっているわけです」

 そもそも、ここ数年でカフェイン剤やエナジードリンクは、過剰摂取で中毒死する人も出て社会問題になっているほど。それが覚醒剤となればいかにマズイかわかりそうなものだ。実際、本人は隠しているつもりでも、周囲にバレているというケースは珍しくない。

「薬物依存者には統合失調症と同じ精神症状が出るんです。人によって症状が出るまでの期間や出方が違うので一概には言えませんが、被害妄想や妄想が出てしまったら周りの人は疑いますよね。会話に脈絡がなくなったりすれば、ハッキリと薬物依存だとはわからなくても、『あれ、こいつおかしいぞ?』程度にはわかりますよ」

 うまくコントロールできていると思っているのは“週末シャブ”に興じる本人たちだけなのだ。

「ハッキリ言って今の日本で覚醒剤を使うのは割に合わなさすぎる。1回目の逮捕なら執行猶予で済みますが、2回目はほぼ間違いなく、懲役1年6月の実刑判決が下されます。そうなれば、それまでの仕事も生活もすべて失います。一度捕まると免許証の番号照会でわかるので、職務質問の際にバレる確率も飛躍的に上がります」

 週末シャブに興じている本人たちは、逮捕や依存の危険性をどう思っているのだろうか。

【尾田真言氏】
NPO法人アパリ事務局長。国士館大学法学部講師(刑事政策専攻)。これまで裁判で300回以上情状証人に立ち、清原和博逮捕時など、テレビにも多数出演している

― [週末シャブ中]ビジネスマンの告白 ―