声帯切除とは

「ペットが吠えてうるさい」「老犬になり夜泣きをするようになった」などの理由により犬の声帯の手術をするという方法があります。この『声帯除去』の捉え方は賛否両論であり、現在日本では声帯切除に関する取り締まりの法律がなく最終的には飼い主さんの判断になります

一般的に無駄吠えが多い犬や、吠える声の大きい犬などに行われることが考えられます。
声帯切除手術で犬の声帯ひだの一部を切除し、発声の音量を減らすことにより、手術後犬の声はかすれたような声になります。しかし手術をしても数年後には声帯が鍛えられて元の声に戻ってしまう場合もあります。

声帯切除をする理由

声帯切除をする理由としては、

ドッグショーに使うため多頭飼いによる鳴き声の大きさが嫌近隣から騒音のクレームが発生した何らかの理由で動物を飼うことを隠ぺいする必要がある自分本位の身勝手な考え

などが挙げられます。

イギリスでの法律

イギリスでは、『European Convention for the Protection of Pet Animals』により声帯の切除は禁止されています。そのほか耳、尻尾の切除、また猫の爪の切除や牙を取り除くことも禁止です。例外として獣医学的の理由による手術は獣医師に認められた場合のみ可能となっています。
現在は、イギリス以外にも切除を禁止する国が増えてきているようです。

イギリスでの声帯切除に対する考え

イギリスにおける声帯切除の考え方は以下のように様々です。
「声帯切除を考えるなら、里親探しした方がいい」
「手術をしたからといって静かにはならない、ひどい声になるだけ」
「違法であるし自然な事ではないけど犬はそれでも吠えることは出来るし、人にとっては役立つのではないか」
「吠え防止の首輪がいいと思う」
「なぜ犬を飼ったの?」
「手術費用をドッグトレーニングに使うべき」

獣医師や専門家の見解

稀にガンや生まれつきの欠陥を治すために、声帯の手術を行わなければならない時もあります。しかし一般的には、声帯切除は残酷な行動だと考えられます。手術は多くのリスクと生命にかかる問題と同時に、動物への痛みとストレスを与え、不必要で利点のないものです。人間の利得、繁殖や趣味の促進のための自分本位な行動でしょう。
また、去勢も同様ではないかと疑問を持つ飼い主さんもいますが、去勢手術は生殖器の病気予防、そして延命効果があることが統計調査にて証明されています。

手術とその後

手術は感染症や失血、気道閉塞、麻酔による副作用など健康障害のリスクを伴います。
そして、手術後にはフードや水を飲むときに喉が詰まり「ゲッ」となることや、特に暖かい天候や運動の最中では呼吸をするのが困難になることもあります。 
持続的に咳が出て、吸引性肺炎や熱射病、窒息から死にいたることさえ考えられるのです。
また、手術後の犬は苦痛のため、噛むことで苦痛を表現する可能性もありえます。

吠えの対策としてできること

「吠え」への対策としては、

黙れのコマンドを教える適度な運動と遊び、飼い主と一緒にいる時間を与えストレスを感じさせない去勢をする無視をする獣医師や専門のトレーナーに相談する

など、犬の心理や環境の中で誘因となる原因追究することで解決に繋がります。

吠え防止の首輪はいい?

吠え防止のためのグッズとして、電流が流れる首輪をご存じですか?
手軽に購入ができて装着も楽なため、使用している飼い主さんもいるようです。”首輪ひとつで無駄吠え解決ができるなら”と思うかもしれませんが、犬に痛みを与えるため危険が伴うこともあるのです。

イギリスでは電気ショックを与えてしつけをする首輪は、『残酷で時代遅れ』『犬に苦痛と怖さしか与えない』といわれます。しかし、しつけに適さないという考えの多い中、禁止を表記する法律はありません(ウェールズは禁止)。
年始に電気ショック首輪に関する驚くニュースがありました。
日頃から外でこの首輪を見る度に、嫌な気持ちをしていたというスコットランドのドッグトレーナーが行動したのです。その男性はどんなに残酷で危険なものかを訴えるために、自身の首に首輪を装着し強弱や長さの設定を試した動画を世の中に見せたのです。首を真っ赤にしながら「話すことができなくなる程の痛みが走った」といいます。
その結果が報われ、スコットランドでは2017年末までに認定トレーナーもしくは獣医師の指導のもとでのみ使用可能と改善される予定です。

さいごに

愛犬のしつけや癖などで悩むこともあるかと思います。そんなときは飼い主さんひとりで抱えこまず、信頼できる獣医師やドッグトレーナーさんに相談することで解決に繋がるかもしれません。家族である愛犬を迎えたのですから、手術を考える前にまだ何かできることないか、人間の犬に対する愛情不足ではなかったかなどを見直し、飼い主本位の生き方で大切な愛犬を悲しませないようにしたいものです。