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【前編】では、「一室一灯」と「一室多灯」という考え方、そしてそれぞれのメリットをお伝えしました。

続いて、それぞれのデメリットも見てみましょう。

■残念ながらムードや個性はあまりないのが「一室一灯」のデメリット

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・ムードがない

陰影がない、と言い換えることもできます。空間にコントラストが付きにくく、のっぺりとして見えます。

最近では光の向きを変えられる配光機能の付いた機種も登場していますが、スポットライト等の専用器具には及びません。

・電球が切れたらアウト

もしも夜中に電球が切れてしまったら、その部屋は真っ暗闇です。

常にスペアを切らさないように心がけていなければなりません。

・個性がない

多少のデザインの差はあるものの、やはり一室多灯に比べれば個性は弱くなります。

■あれこれ手間ヒマがかかるのが「一室多灯」のデメリット

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・点灯と消灯が面倒

一度に操作できる器具以外にも使っている場合は操作に手間がかかります。

コンセントから電源を取るスタンドライト類は、特に煩わしく感じるかもしれません。

・掃除が大変

少しずつでも日々の掃除を心がけていないと、埃がたまりがちなのが厄介なところ。

楽しみながらメンテナンスできる余裕が必要です。

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・計画ミスが痛い

「光源が明るすぎて眩しい!」「思ったより暗くて不便……」一室多灯では起こりがちな事態です。

「もし気に入らなければ、その都度修正していこう」という気持ちで臨むのがおすすめです。

■自分がどんな生活をしたいのか、しっかりイメージしてから計画を

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たとえば「食事や読書、パソコン作業などもすべて同じ部屋で行う。仕事が忙しくて家に帰る時間が遅いので、なるべく効率的に過ごしたい」というビジネスパーソンなら、

シーリングライトの「一室一灯」の恩恵を受けられます。

プラナ / PIXTA(ピクスタ)

「夜は音楽を聴きながらおしゃべりをして、リラックスしながら数時間過ごすのが日課」というご夫婦なら、

間接照明を駆使した「一室多灯」でムーディな雰囲気を楽しむのも素敵ですね。

これが逆の場合は、どうでしょうか。

前者のビジネスパーソンが一室多灯のお部屋で生活したら、おそらくかなりのストレスを感じてしまいます。

後者のご夫婦がシーリングランプしかないお部屋に住んだら、せっかくのリラックスタイムも味気ない時間になってしまうかもしれません。

万人に共通する「これが正解!」というもののがないのが、照明計画の面白さと難しさです。

上記のメリットとデメリットを参考にした上で、各々のライフスタイルに合わせて選んでいくしかないのです。

■場合によっては、両方をミックスして取り入れるのもあり。

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そうは言っても、何かしらのご提案をするのがコーディネーターの仕事です。

そこで、ひとつだけ間違いのない方法をご紹介します。

それは、「一室多灯に、シーリングライトを取り入れる」というものです。

例えば、「ご夫婦ふたり、小さなお子様ひとり」というご家庭の場合を考えてみましょう。

お子様が起きているうちは、シーリングライトだけで過ごします。

片付けてしまいたい家事も多く、慌ただしく過ごす時間も増えることでしょう。

空間のムードなんて関係なく、とにかく活動する時間です。

そして、お子様が寝付いてからの30分。

ここではシーリングライトは消してしまいます。

天井に埋め込んだダウンライト数個と床に置いたフロアスタンド、壁面に取り付けた間接照明でゆったりとしたひと時を演出します。

仕事や子育ての相談も、明るすぎる空間にいるより、ちょっとだけ話しやすくなるかもしれませんね。

このように、同じお部屋でもシーンに応じて「一室一灯」と「一室多灯」を切り替えてしまうという方法もあります。

空間演出に不可欠な照明計画。それぞれの特徴を理解して、ライフスタイルに合わせて楽しんでいきましょう!