24日、韓国の最高学府・ソウル大学に合格した苦学生が、1学期間アルバイトをしてためたお金で警備員の男性にスーツをプレゼントしたとの心温まるエピソードが話題になっている。資料写真。

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2017年7月24日、韓国の最高学府・ソウル大学に合格した苦学生が、1学期間アルバイトをしてためたお金で警備員の男性にスーツをプレゼントしたとの心温まるエピソードが話題になっている。韓国・国民日報が伝えた。

23日、ソウル大の学生らが参加するフェイスブックのアカウントに、苦学生Aさんのエピソードが投稿された。Aさんは「1日10時間以上食堂で働く母親と、6坪ほどの半地下のアパートで中学・高校時代を送るという極貧家庭で育った」「高校3年の時、複数の大学に志願することは経済的に厳しく、家の事情を知っていた担任の先生の助けを受け、辛うじて2カ所に志願した」と切り出した。

その後Aさんは、幸運にもソウル大の面接試験に進むことができ、母親が用意してくれた5万ウォン(約5000円)で高速バスの往復チケットを買い、残りの1万5000ウォン(約1500円)を持って地方から上京した。しかしなんと、ソウルに到着後に大切なお金を落としてしまい、大学に向かってとにかく歩くしかなくなってしまった。

冬のソウルを空腹を抱えて2〜3時間歩き続けた午後11時ごろ、恐怖と悲しみのあまり、とあるマンション前のベンチに座って泣いていたところ、マンション警備の男性が声を掛けてきた。事情を聞いた男性は、A君を宿直室に連れて行ってラーメンをごちそうした上「ここで寝なさい」と言ってくれ、さらに翌朝には車で面接会場まで送ってくれたという。

またその際、男性はAさんの服装を「田舎っぽい」と心配し、自身が着ていたシャツに着替えるよう促したそうで、Aさんが「申し訳なくて着られない」と断ると、電話番号を書いたメモと1万ウォン(約1000円)の交通費を渡し、「大学に受かったら返してくれればいい」と言ってくれたという。

男性のおかげで無事に面接を終えたAさんは見事ソウル大に合格、すぐさま母の食堂に電話し、その次に警備員の男性に電話をした。男性は自分のことのように喜んでくれ、「今度一緒にご飯を食べよう」と言ってくれたそうだ。

ソウルでの生活は予想以上に大変だったが、Aさんはアルバイトをしながら50万ウォン(約5万円)をため、前期が終わった日にかねてから目をつけていたスーツを買った。そして、7カ月ぶりに男性に会ってプレゼントしたところ、男性は初め遠慮したというが、最終的に非常に喜んでくれたという。Aさんは最後に「生まれて初めて大金を使った日だが、本当に幸せな日になった」とまとめた。

このエピソードに、韓国のネットユーザーからは「涙が出る」「いい子に育ったね。貧しさがこういう若者の足を引っ張らないように…」「愛を分け与えてくれた警備のおじさんも、恩に報いたAさんも、この厳しい社会にぬくもりをくれた」と2人への称賛コメントが相次いでいる。

この他にも、今の韓国社会に関し「こういう人格を備えた人がいい教育を受けて国に貢献できるチャンスをたくさんつくってほしい。親のお金でいい教育を受けても、人格がなっていなければ何の役にも立たない」といったコメントが寄せられた。(翻訳・編集/松村)