ホンダ、10代目となる新型「シビック」を発表 日本市場には国内製セダンと英国製ハッチバックを導入

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ホンダからようやく新型「シビック」(の日本仕様)が正式発表された。今年1月の東京オートサロンではプロトタイプが展示されているし、既にAutoblogでもその試乗記をお届けしているので、もはやデザインやスペックについてはご存じの方も多いと思う。読者の皆様が最も気になるのは価格だろうか。8%の消費税込みで、シビック セダンが265万320円。シビック ハッチバックはCVTも6速MTも280万440円。発売は9月29日に予定されている。



1972年に誕生した初代から数えて10代目となる新型シビックは、これまで地域ごとに異なることもあったボディを統一し、5ドア・ハッチバック、4ドア・セダン、2ドア・クーペ、そして高性能な「TYPE R」を、シビック史上初めて同時に開発。そのためにまず、各モデルで資質を共有する基本骨格となる「低重心・低慣性・軽量・高剛性」なプラットフォームが新開発された。



ボディ骨格はハイテン材の効果的な配置や結合構造の最適化を徹底させ、ねじり剛性を25%向上させながら、22kgの軽量化を達成。セダンではリアのバルクヘッドに閉断面部材を環状に配置し、ハッチバックはリアダンパー取付部とテールゲート取付部をつなぐ環状骨格を形成することで、高い剛性と荷室の使い勝手を両立させた。フロアには大断面のセンタートンネルに井桁状に配置した骨格部材を組み合わせ、低重心化を可能にしたという。




この基本骨格を覆うエクステリアは、スポーティな運動性能を予感させ、流麗なフォルムを描く「ワイド&ロー」を基調にデザインされたという。セダンは全長4,650mm × 全幅1,800mm × 全高1,415mm。ハッチバックは全長4,520mm × 全幅1,800mm × 全高1,435mmと、130mm短くて20mm高い。2,700mmのホイールベースは共通だ。かつては同じセグメントで競い合い、現在も国内向けに留まる日本仕様のトヨタ「カローラ アクシオ」と比べると、一回り以上大きくなったことが分かる。ハッチバックでさえトヨタのセダンより120mmも長く25mmも低いのだ。新型シビック セダンは埼玉県の寄居工場で製造されるが、ハッチバックは英国から輸入される。米国では評価が高い2ドア・クーペだが、残念ながら日本市場には導入されない。
エンジンは(TYPE Rを除き)1.5リッター直列4気筒直噴ターボ「VTEC TURBO」に一本化されたが、セダンが最高出力173ps/5,500rpmと最大トルク22.4kgm/1,700-5,500rpmであるのに対し、英国生まれのハッチバックはストレートな配管のセンターエキゾーストとハイオク燃料を使用するため、最高出力が182ps/6,000rpmに高められている。組み合わされるトランスミッションはどちらもCVTだが、ハッチバックのみ用意される6速マニュアル・トランスミッション仕様ではターボの過給圧を高め、5,500rpmとやや低い回転数で同等の最高出力を発生し、最大トルクは24.5kgm/1,900-5,000rpmに引き上げられる。バルブタイミングの位相を連続可変させる吸排気デュアルVTCや、電動ウェイストゲート付き小径ターボチャージャーを採用することで、レスポンスも向上しているという。



このパワーを支えるサスペンションは、フロントがマクファーソン・ストラット式。リアは先代の欧州仕様のような車軸式ではなく、北米仕様から受け継がれた独立マルチリンク式がハッチバックにも採用された。だが、ホイールとタイヤのサイズはボディによって異なり、セダンが標準で16インチ・ホイールと215/55R16、オプションで17インチ・ホイールと215/50R17サイズのタイヤを装着するのに対し、ハッチバックはアルミ切削加工とブラック塗装が施された18インチ・ホイールに235/40R18タイヤを標準で履く。



長めのホイールベースや拡大された車幅から、当然ながら車内の居住性は向上しているようだ。着座位置は先代より20mm低いが、ボンネットの後端位置を35mm下げることで、見下げ角は拡大しているという。セダンではクラストップの519L、ハッチバックでも420Lの容量を確保した荷室は、広さだけでなく大開口部による使い勝手の良さも自慢だ。メーター・バネルには7インチの大型液晶を採用。デジタル式のタコメーターは表示をオフにすることもできる。セダンとハッチバックでは、このメーターのカラーリングと、ダッシュボードの加飾が異なるが、内装のトリムはブラックを基調とする1タイプのみ。オプションでレザー・インテリア+電動調整式前席が用意されている。




最新の主力国際モデルということで、もちろん安全機能も充実。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた「Honda SENSING」は全車に標準で装備される(CVT車では非装備仕様も選べる)。

グレード展開やトリム・レベルは1つに絞られたが、アメリカンな雰囲気を感じさせるスタイリッシュなセダンと、欧州のホットハッチを思わせるハッチバック、さらに後者にはマニュアル・トランスミッションも用意された。海外で大きく育ち久しぶりに帰国したシビックは、ミニバンやSUV、コンパクトカーにハイブリッド車で埋め尽くされた日本市場で、偉大な先祖のような支持を集めることができるだろうか。

ホンダ 公式サイト:新型シビック
http://www.honda.co.jp/CIVIC/

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