シンクレイヤ、4K対応AndroidベースTVボックス、AI搭載UHD IPホームメディアハブを参考出展

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シンクレイヤ株式会社は、7月20日から2日間、東京国際フォーラムで開催された「ケーブル技術ショー2017」に出展した。同社ブースではR-PON(Redundant-PON)を10G級にし、4Kにも対応できる「10G R-PON プラス4K」といった、シンクレイヤ社独自のFTTH総合ソリューションPON方式FTTHシステムを主体に、HFCやヘッドエンド関連、監視系など、ケーブルネットワークに対応するシステムや製品を一挙に紹介した。その中でも、4K放送の伝送機器のラインナップ拡充の1つとして参考展示した、IP-STBの2製品を紹介しよう。

4K対応AndroidベースTVボックス

年内にもOTT VODサービスを展開しているIPTV事業者サービスからリリースされる予定で開発がすすめられている4Kストリーム対応のAndroidベースのIP TVボックス。インターフェイスアプリを開発すれば、自社オンデマンドサービスを、HuluやNetflixといったSVOD動画サービスのように、いつでもどこでも視聴できるように展開可能となる。市場の波に一足早かった「SoftBank SmartTV」や既存の「Amazon Fire TV」のコンセプトで、既存のIPTV/ケーブルサービスと組み込み、新たな加入者および収入源が期待できる。後は、アプリとユーザーインターフェイスの品質、コンテンツ次第だ。

同社ブースにて動体デモを体験したケーブル事業分野の来場者から、自社のサービスにも取り入れてみたいといった、多くの関心の声が寄せられたという。

今年発売した最新の4K対応TVセットトップボックス(STB)に搭載されているチップセットと同様、Amlogic S905DクワッドコアARM Cortex-A53を搭載し、Wi-Fiは11ac 2.4G/5GセレクタブルおよびBluetooth 4.1を内蔵している。RJ-45イーサネットと、テレビセットと接続するHDMI2.0(HDCP2.2対応)を一系統ずつ、そしてUSBスロットとSDカードスロットを持つ4K独自制作番組のコンテンツを提供したのは、「eo光テレビ」といったIPTVサービスを展開するケイ・オプティコム。こちらは、ドローンカメラで撮影した夜の万博記念公園・太陽の塔。低照度の撮影シーンであるにも関わらず、主役の存在感を引き出した非常に鮮明で魅力ある作品だ。そのほかにも2作品が、4K対応AndroidベースTVボックスを通して視聴できた。ケイ・オプティコムでは、4K自主制作番組をYouTubeチャンネル(eo光チャンネル)で公開している

AI搭載IPホームメディアハブGiGA Genie

ブースには、以上の4K対応テレビボックスに加え、音声認識人工知能(AI)アシスタントシステムGiGA Genieがお目見えした。GiGA Genieは、韓国最大の通信事業者KT(ケイティー)が、この2月から韓国で本格的サービスを開始したAI技術搭載のUHD IPホームメディアハブで、Amazonのエコー、Googleホームや、SKテレコムが韓国内で先行して提供しているNUGUなどの音声認識AIデバイスの大きな違いとして、IPアプリケーションサービスを提供するためのIPTV用STBが内蔵されている(KAONMEDIA製)。

つまり、以上のデバイスのように音声情報だけでなく、テレビスクリーンをユーザーとのインターフェイスにできることで、視覚的な体験を提供できる。さらに、FHD対応600万ピクセルを持つカメラをマウントできることで、ビデオ通話だけでなく、顔検出機能を利用したセキュリティサービスにも展開できるようになっている。

GiGA Genieはオーディオ機器メーカーHarman Kardonと提携して開発された。コネクサント・システムズ社AudioSmart CX20921 Far-Field音声入力プロセッサを搭載し、GiGA Genieサービスの音声認識と自然言語の解釈精度を向上させている。宇宙船をモチーフにした洗練されたデザイン、ハイパワー(35W)のパフォーマンスを特長とし、ブラック、レッド、ホワイトの3色が用意されている

KTは、GiGA GenieをSTBにし、AIを搭載した世界初めてのIPTVサービスを展開したことになる。KTのIPTVサービスolleh TVの加入者を通じて、この新しいコンセプトのSTBを家庭に不可欠なプラットフォームにするという目標を掲げている。現行のolleh TV加入者は、使用中のSTBをGiGA Genieに置き換えることができる。料金モデルは、契約期間3年で月額6,600ウォン。またolleh TV加入者以外はGiGA Genieを299,000ウォンで購入することが可能。

GiGA Genieの音声認識はほぼ95%に達していると言われ、ユーザーはタイムラグなしに韓国語でデバイスと通信したり制御したりすることができているという。その自然言語処理と学習技術は現在、KTの研究部門で英語と中国語にも対応できるように開発を進めているという。シンクレイヤ社はテレビSTB搭載に着目し、このGiGA Genieの日本語対応を視野に入れた国内版の開発を検討している。

(ザッカメッカ)