開幕戦に続き今シーズン2回目となる単走優勝を飾った、藤野秀之(WISTERIA TOYO TIRES)

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1000馬力のモンスターマシンが白煙を上げながら、ギリギリのコントロールでドリフトする速さと美しさを競うD1グランプリ。全7戦行われる2017年シーズンの折り返しとなる1戦「2017 GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES Rd.4」が、7月22日(土)、大阪市「舞洲スポーツアイランド空の広場D1特設会場」にて行われ、末永正雄(TOYO TIRES GLION TRUST RACING)が追走トーナメントを制した。2位は松井有紀夫、3位に斎藤太悟が入った。

【写真を見る】前戦で2年ぶりとなる優勝を引っさげて地元大阪に凱旋した川畑真人は、単走1本目を高い車速で突っ込むもののスピン

2年ぶりの開催となった大阪大会。注目は前戦の筑波で2年ぶりの優勝を果たし地元に凱旋、ポイントランキング首位でTOYO TIRES GLION TRUST RACINGのエース、川畑真人だ。ニューマシンである2017年版R35GT-Rと共に川畑がコースに現れると、会場は大盛り上がり。彼の活躍に大きな期待が寄せられた。

午前中行われた追走トーナメントの組み合わせを決める単走決勝は、波乱の連続。前戦の単走優勝者である日比野哲也、最多優勝者の今村陽一が相次いで決勝トーナメントに進むことができないばかりか、昨年の覇王、斎藤大悟のマシンもスロットルトラブルが発生。この流れは川畑にも飛び火したようで一回目は突っ込みすぎてミス。2本めは無難にまとめて出走16名中13位通過という結果で追走トーナメントへと駒を進めた。単走は2017年開幕戦で優勝した藤野秀之が、素早いスタートダッシュと鋭い走りで1位通過し単走優勝を飾った。

午後から行われた追走トーナメントの1回戦、注目の川畑は畑中真吾との対決。しかし川畑は若干出遅れる。それを盛り返そうとした川畑は、突っ込みすぎて畑中に接触。

GT-Rがチェイサーの後部に乗り上げるというD1史上でもあまり例のないアクシデントが発生した。その衝撃の大きさに会場は凍りついたが、ドライバーがマシンから出て無事な姿を見せると場内は安堵に包まれ、熱いドッグファイトを繰り広げた2人に温かい拍手が送られた。

その熱が各選手に乗り移ったのか、いつも以上の激戦が勃発。斎藤大悟が後追いで松井をプッシュしてしまい準決勝で敗退するなど、D1大阪の陣は、優勝候補の予想がつかない乱戦となった。

追走トーナメントの決勝は川畑のチームメイトの末永正雄と、末永の古巣である名門RE雨宮のFD3Sを駆る松井有紀夫。コーナリングマシンで知られるFDに対し、末永正雄のR35 GT-Rが一段速い速度でコーナーを駆けぬけてゆく。この速さに松井はついて行けず、末永が久々の表彰台の頂上に立った。

チャンピオンシップは、単走決勝優勝を果たした藤野が、75ポイントで首位に立ち、川端も75ポイントの同ポイントで2位。また、齋藤が今大会で22ポイント獲得して、次戦シード件を獲得。昨年とは大きく異なるシーズンに目が離せそうにない。

D1グランプリ次戦は聖地である福島県二本松市のエビスサーキット南コースにて、8月19日(土)、20日(日)に開催予定。19日の夕方からは恒例の「D1夏祭り」が行われるので、ぜひ足をはこんでみてはいかが。【関西ウォーカー編集部】